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あたらしい友達と出会った日、おめでとう。

「なんでもない日、バンザイ!」という不思議の国のアリスに出てくるセリフ。なんだか、そのフレーズが頭に浮かぶ一日でした。

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今年の春くらいから動き出した、市原でのWe are Buddies立ち上げ。こどもと大人の一対一の出会いをつなぎ、教師でも保護者でもない第三の関係性を育むプログラムであるWe are Buddiesは、これまで東京を中心に群馬でも活動してきましたが、縁あって市原でもはじめることになりました。

Co-SatenでWe are Buddiesに取り組むようになった経緯はこちらから▼

立ち上げにあたって、市原でこども関連の活動をしている方とつながってお話をうかがったり、活動に興味を持ってくれそうな方に集まってもらって説明会をひらいたり。

市原でWe are Buddiesの活動をはじめていくための土台を少しずつ築いていたなかでむかえた、市原初のバディズマッチング。

だれかの誕生日じゃない。なにかの行事でもない。でも、今日の一日、たった数時間が、これからの2人にとって、もしかしたら貴重なはじまりの記念日になるのかな、なんて。

そんなことをじわじわと味わう瞬間でした。

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小学生の頃から、学校にはちょっとだけ行ったり、行かなかったり、行けなかったり。そんな中学生の男の子は、車や自転車が好きだそうで、最初に会ったときには「友達がほしい」とぽつりと教えてくれました。

そのまっすぐな想いに、心のなかで込み上げた言葉にならない感覚。

そんな彼が出会ったあたらしい”友達”は、二十数年の歳の違いをこえ、見えている世界も経験してきたことも、全然違うひと。でも、好きな車の話やゲーム、自転車の話などで盛り上がり、目をキラキラさせながら、次に会ったときは2人で自転車に一緒に乗る約束をしていました。

一方の大人側も、「何年ぶりかな〜」といいながらゲームをプレイし、「砂浜も走れる自転車だから海辺も走ってみたいんだよね、今度一緒に行こうよ」と自然と次の楽しみをみつけている。

砂浜も走れる電動自転車MATE.

どんなマッチングになるのか、見守る側として内心ドキドキしていたのとは裏腹に、意外とあっけなく、すっと打ち解けて男同士で楽しそうにしている様子は、こちらがみているだけで、なんだか嬉しくなってしまう光景でした。

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これから2人の間には、どんな世界が広がるんだろう。どんな共鳴が生まれていくんだろう。

予想がつかないことも、もしかしたらギクシャクしてしまうこともあるかもしれない。

でも、こんなことがなければ、交じり合う機会などほとんどない2人が出会ったことで、お互いにとっての”いいこと”が育まれればいいなと、そんなことを願う。

あたらしい友達と出会った日、おめでとう。

いつか振り返ったとき、なんでもない今日が、2人にとって良き記念日となりますように。


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