読書は多冊交互に読む派
読書する時、本は一冊ずつ読み終えてから次を読むか、何冊も途中途中で読み進めるか、人によって分かれると思う。どちらがいいとかではなく、自分に合ったやり方でいるのが一番だと思うし、本好きとしては「人はどうやっているのかな?」と興味を感じるところでもある。
私は本を複数冊同時に抱え、交互に読み回すタイプだ。なにかの目的で追い込まれているのでもなく、マイペースで手に取っていく結果、何冊かの本を一人で回し読みすることが多い。
今は読みかけの長編小説が複数あるので、特にそうなりやすいが、だいたいそのスタイルだ。
実用書・専門書と小説は情報の性質が違うので、交互に読みながら同時進行するのは常だが、小説は物語なのでストーリーの認識が混ざらないよう記憶を整理しなければいけないなぁという意識はある。
きっと、世界観が混ざらないようにしたいという理由で、一冊ずつ完全に読んでいく方もいるのだろう。
私の場合は、他の物語を読むと途中までの内容を忘れてしまうこともあるので、できるだけ心の中でホットなうちに続きを読み始めるようにする。それでも忘れてしまったらさかのぼればいいと気楽に構えている。
特に長編を読んでいるときは、他の本を読んでペースを整えたくなることもある。あとは、良いところでまだ先に進まないでおきたいときもある。物語として読み応えのでてきたこの盛り上がりをもうちょっとキープしておきたくなるという、自分でも書いていてよくわからないのだがそういう気分がときには出てくるのだ。(そのあと破滅に向かっていくとか悲しみがわかっているときなど)
あるいは一冊読み切りだとしても、気分転換して呼吸するように頭を入れ替えたりもする。
本を読んでいると、感じることや考えることが浮かび、自分の考えをまとめたいときに一旦引いて考えるので、違う本を開く。
どの本も、「ウチの子」にした本はどの子もかわいい。
そうして複数冊を交互に読んでいることになる。
学生時代に、友人からそれで疲れないのかと聞かれたが、自分の興味のままに進んでいるので疲れないし、むしろこれがいいと思っている。
所有する冊数のうち、積読で読まなくなる本はあまりないので、どこかのタイミングで再燃させるようにもしている。あるいは、概要を大きくとらえて頭にいれておき、今だと思った波がきたときに一気に深めることもある。
読書好きな方には私のような方も多いのではないかと思う。
同時に読んでいるというよりは、中断して次、また再開、という言い方の方がふさわしいだろうか。
これには私が書店好きであることも大きな要因になっていると思う。
考えがあるときも、ないときも、用事があっても、なくても、書店に行くのが好きだ。
次に取り掛かろうと思っていたことにつながる本を見つけたり、創作のヒントを感じたり、はっきり認識していなかった無意識から考えが浮かんできたり、今の自分を忠実に表してくれるのが本だと思っている。
本を開くということが昨今の世の中では少なくなってきているとニュースでは聞くが、増え続ける本の整理に定期的に追われていく。
私の本棚はいつも入れ替わり、ぐるぐると移動し続けていく。
※画像は横浜市の神奈川近代文学館にて。本好きにはぜひお勧めしたいスポット。
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