聖黒短歌

せっかくnoteのアカウントを作ったので、ぷらいべったーにアップしていた聖黒の短歌をのせることにしました。内容は色々ごちゃまぜです。我ながらよく分からんな……と思った歌には補足がついています。

〇龍練
 夏蝉の 声じわじわと沁みとおる 覆い隠した 記憶の向こう

 涙色のグラスを呷って 夜は往く あなたに恋など しなきゃよかった

 あらたまの 七つの年に 戻りたい この世が君と 出逢う前夜に
  →「あらたまの」は「年」にかかるのですが、直前じゃないから正式には枕詞とは呼べないかも……新年という意味もあり、確か麻生が数えで七つの一月に練ちゃんが生まれるので、リミットは20日ですね……

 パラノイアの向こうまで 君と行く つないだ手だけを 信じていても

 飲みなよと 揺らすグラスを 受け取って 濡れた飲み口 重ねて飲んだ

 起きてる?と ささやく声を遠く聞く 寝てて、と続ける あなたは天使

 戸締りのおろそかになる 秋の夜 足音を待つ 狂おしいほど

 あしひきの 山越え蝶舞う里へ行く 笑顔は幻 ここは朽木

 羽衣を 隠して繋ぎとめるように あのとき傘を 折ればよかった

 夜の先 ひしゃげた翅では 飛べなくて 鱗粉だけを 貴方の指に

 押し相撲 終わりが怖くて 手を出せぬままで 見つめる 足元は闇

〇龍純龍
 ころしても ころしてもまた生き返る 恋の徒花 胸の猛獣

 繋ぎ止める 鎖も身体も 持たぬまま 君に恋した 運命だけで

 夕闇の奥に沈んだ横顔が 揺れて貴方は 恋人になる

 すれ違うだけで嬉しい昼下がり 逢瀬の夜を 待ちわびている

 恋をした その瞬間は いつからで どちらが先か 喧嘩する夜

 真実の恋などありはしないから あなたに見とれる これだけが愛

 繰り返す日々さえ寂しい この胸で 恋がポストに落つ音を聞く
  →これ、及川目線のつもりで作ったんですが、今思うと麻生目線でも読める 合鍵のくだり本当に切ないの……

 間違いも 正しささえも 錯覚で 前に進めぬ 2人は恋人 

 指先で 触れる痛みの 甘さから 髪の伸びかたはかって9年
  →かつてちくちくしていたもの。触るだけで、ああ伸びたな、ってなってしまう

 笑っても 切ない いつまでも切ない 手を取ったから どこにも行けない

 お互いに 刺し違えねば 成せぬ愛 刺すもナイフを捨てるもできず

 殺されていいと思った 
 殺させてなるものかと思って避けた

 玉の緒の 絶えて便りもなくなって 銃口越しの 瞳を想う
  →ぶつり、と切れる玉飾りの糸 死ぬ、という意味あいがあるみたいなんですけど、実際には死ななくて、でも関係が一度途切れたので……

 凛とした 声が聞こえて 振り向いた 夢の中には その剣はない

 さよならを 言ったその日を 覚えてる 世界が港を 失くしたその日を

 真似事で 血が出尽くして 癒えるまで 君との日々を 上からなぞる

 過去のことを映す鏡を持っている 何度でも見る また酒を飲む
  →そんな鏡があったなら、持っているのはきっと麻生

〇イラ純イラ
 置いてきたはずの光が まだあって 君を抱きしめた胸に隠す
  →ちょっぴり龍純龍入りです

 さよならを 言うとするなら 君がいい 右手をつないで 歩く日曜
  →左手でもいいけど あえて右手を握らせるあたり

 さよならを 言う日が来るまで 側にいる つないだ両手が 温まるまで
  →右手だなんてそんな 両方握ろうよ!えっ純さん手冷たくない??

 コーヒーも飲みきらぬ 去り際のキス 心浮きたつ 今夜はデート

 アルバムを見たいとねだった 君の目に かすかに浮かんだ ジェラシーを見る

 花びらを取る振りをして 触れた指 賑わう樹下に 埋もれた秘密

 うだるような夏 君の居ぬ休日に 麦茶を飲んで Tシャツを着る
  →彼が作った麦茶、彼が好んで着るTシャツ 肝心の彼はせっかくの非番なのに……と泣いて出かけた

 描く指の 身体を這った感触に 想いを馳せる 芸術の秋

 いつだって あなたが笑えばそれでいい ひとつ布団で 窓の初雪

 終わりたくないと思った恋があり 終わりすら楽しみな今がある 

〇個人的な歌
 夢女子のような。作った順に並べました。

 心まで 凍りつきたる 悲しみが 融けて貴方は 彗星になる (山内練)
  →これを思いつかなかったら、私は聖黒短歌は作っていません

 大口を 開けて笑う君の耳の 産毛の光に なって生きたし (及川純)
  →突然目線が気持ち悪くなる 及川さんに見とれて怒られたい……

 往く道は 誰もいなくて 暗いから 供はできねど 傍にはいたい (麻生龍太郎)

 幸せも 心がどこにあるのかも 教えぬままに 去りし貴方よ (韮崎誠一)
  →最初から死にやがって……大好きだ……

 デジタルは だめなんだよな ぼやきつつ メモを取る 私もアナログ派 (麻生龍太郎)
  →ただの夢女子 そんなあなたがいるからアナログ派です

〇その他のCP
 繋ぐより 切れよと笑う 関係で 切れないままで 夜が重なる (純練純)

 脱ぐたびに 貴方の知らない 俺がいて 貴方は満足げに微笑んだ (誠練)

 「知らないの あなたのことも 何もかも」それならどうして 君は泣くのか (麻生とモブ女)
  →in取調室。飴と鞭ならアメ担当です☆

 悪魔だと 呼ぶならその目を つぶればいい 死ねと言うなら くれよ戒名 (練緑)
  →ひでえよハニー

〇三次創作
 丸腰さんと郁子さんのモブ純モブが好きすぎて新しい扉がどんどん開くのでした。本当にありがとうございます。
 
 ドリップの雫のような 恋をして 泣いた心の フィルター捨てる (coffee breakのモブ巡査部長)
  →大好きなんです彼…… コーヒーのフィルターを捨てても、及川さんがピカピカに見えるフィルターがかかってるので大丈夫(いったい何が)

 俺こそが と呟いた声は 闇に消え 俺が恋したあなたはいずこ (桜庭正道くん)
  →桜庭くんも大好きです……彼にも幸せになって貰いたい……

 見送って 独り寂しい自分より 遠ざかる君の 寂しい背中 (桜庭正道くん)


短歌、作れば作るほど止まらない……。歳時記借りてきて俳句も作る、という手もあるのですが、季語を見てから俳句を作るので自由度が低くなるかもな……?今回は考えても思いつかなかったのですが、何とかして推しカプに相聞歌を詠みあっていただきたい。問いかけに引っかけて返す、古典文学のようなセンスあふれる歌が作れたら……。
ここまで読んでくださってありがとうございました……!!

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