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空と地理の話(2023年1月3週)

 毎週土曜、シニアの皆さんを対象にZOOMを通じて、時事ニュースや科学ニュース解説を行っています。そこで扱った話題をダイジェストでご紹介します。
 2022年7月の第3週は空と地理の話題を扱いました。


1)ライト兄弟の初飛行

 1903年の12月17日、ライト兄弟が初飛行(動力で離陸~制御して無事着陸)に成功しました。以下は、自転車商会だった兄弟の評伝です。

 それまでにもグライダーで飛行した人たちはいましたが、「エンジンとプロペラで離陸浮上」「適切な翼の形状を見つける手法を確立」「機体を安定して飛ばし思い通りに制御する」など、彼らが成し遂げたことは大でした。自転車開発で培った創意工夫や、自転車ビジネスで得た資金が生かされています。

2)シギはハトと夜に渡る

 北大と森林総合研の研究グループは、単独飛行すると思われていた渡り鳥が、異なる種類どうしで夜間に飛行していることを発見しました。しかも、ヤマシギが主体性を持って、アオバトやキジバト、コノハズクなどの同伴者を見つけていることもわかりました。おそらくGPSなどによる移動経路の把握や、カメラの高感度・高画質化によって判明した新事実だろうと思います。

 シギはハトに何と呼びかけているのか? 同伴された側は別の種の鳥だと気づいているのか? など、いろいろ疑問がふくらみます。「口のうまい鳥」といえばサギだろうと思っていましたが、鳥の世界ではシギだったようです。

3)2023共通テスト『地理B』第3問

 2023年の大学入試共通テスト『地理B』第3問では、人口移動や都市と地方の変遷、過疎、人口動態、移民まで幅広い問題を扱った設問でした。年の功があれば正解できる問題でもありました。

https://edu.chunichi.co.jp/site_home/center/pdf/2023chiri-B_q.pdf

 題材となった地方都市は地図に「国土地理院より」と表記があることから実在する都市です。「鹿児島県内」「並行する2本の鉄道が重なる駅」ということから、九州新幹線の駅がある薩摩川内市と分かりました。
 日曜の地元紙(南日本新聞)でも取り上げられていたようです。

 GoogleMapの航空写真モードで見ると設問の「さびれた旧市街」「新興住宅地」「郊外の大規模店舗」がよくわかります。

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