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残響



暁を憂う眼差し寒々と 宵の淵から滑る左手


俯けばそこに現る幻よ 濡れ羽の夢に今抱かれん


崩れゆく花を掬う手甘やかに 落下する空鳴り響く哀


ありふれた世界の果てに有る荒野 千切れた本は見当たらぬまま

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