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え・・・??こんな新生児っているの??

生まれたての赤ちゃんってどんなイメージでしょうか?
私の中では、ほぎゃほぎゃと泣きながらも、よく眠ってよくおっぱいを飲む
そんなイメージを漠然と抱いていました。

正直なところ、産むときが一番大変だから!(実際大変でした・・・)
と思って、そのあとのことは大変だけど赤ちゃんも可愛いだろうし
楽しい未来が待ってるな、くらいにしか考えていませんでした。

が、しかし!!
産んだその日から、想像もしていなかった日々が始まったのです。

赤ちゃんは予定日よりも一週間遅れたのですが、2400グラムという小さな体で産まれてきました。

あとから知ったのですが私が入院した病院はスパルタ授乳で有名なところだったようで、授乳のたびに、看護師さん2人がかりで泣きわめく赤ちゃんと私の体を抱え込み、せーのっそれっ!!という感じで何度も何度もスクラムを組むように授乳にトライさせられました。(させられた、というのは適切な表現ではないですが当時の私にとってはこの表現しかなかったです。。)

赤ちゃんは、ほとんどおっぱいを飲んでくれませんでした。
それどころか、とにかくものすごく泣くのです。
手を振り回し、抱っこしても私の腕の中でのけぞって、こちらを恐怖のまなざしで見ながら、ほぎゃ~というか弱い泣き声でなく「オンガー!!オンガー!!」と大きな声で泣きまくるのです。

え・・・??こんな新生児っているの?? 私の頭の中はパニックでした。

4人部屋だったのですが、他の赤ちゃんたちは時々「ほぎゃほぎゃ」と声をあげ、お母さんがお世話をすると寝る・・・そんな子ばかりでした。

産んだその日の夜中はナースステーションに預けられたのですが、興奮状態にあるためかほぼ寝られず。そして次の日から母子同室となり、2~3時間ごとの授乳やオムツ替えが始まるのですが、授乳中も泣きわめき、ミルクをあげても飲んですぐに泣き出し、たまにスイッチが切れたように寝るときもあるのですが、その間に母体診察やらご飯を食べたりしてると、また泣き出し・・・。まったく休めませんでした。ご飯が運ばれてきても、ずっと抱っこしていたために、すっかり冷たくなったご飯をかきこんでいました。

毎日、早朝の薄暗いときから大声で泣き出して暴れるので、同室の人たちに迷惑をかけないように、まだ薄暗い病院の廊下やデイルームを、抱っこしながらずっとウロウロしていました。体のあちこちが痛く、寝不足でフラフラで、だんだん看護師さんが言っていることもゆっくりしか理解できなくなっていき、でもなんとか赤ちゃんを安心させようと、泣き止ませようと必死でした。「だいじょうぶよ、だいじょうぶよ、ママがいるよ、安心してね」と何度も何度も話しかけていました。

ところが5日目の朝、また4時から激しく泣き出したのでデイルームでずっと歩きながら抱っこしていたのですが、そのまま泣き止まず6時になって・・・もう限界でした。あやす体力も残っていなくて、かけてあげる言葉も出てこなくて、赤ちゃんを抱いたままソファに座り込むと、涙がせきを切ったようにあふれ出てきました。あとからあとから涙があふれ、嗚咽をもらしながら赤ちゃんと一緒に泣きました。

それを聞きつけた看護師さんが来てくれて、「少し赤ちゃん預かりますね」と言ってくれました。この歳になって、こんなボロボロの状態で泣いているところを見られて恥ずかしいのですが、どうすることもできないくらい限界がきていました。

(その2に続きます)


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