不動産証券化マスターの勉強ルポ②

続きです。


3.勉強方法ロードマップの一提案

ⅰ 各パートの感想


※具体例を記載している部分もありますが、初学者には何を言っているかさっぱりだと思います。勉強する人の道しるべに・・。

101・102・105:
過去問と同じ内容が出やすい印象。
数字(特に機関投資家の傾向・アセットごとの特徴・不動産証券化市場動向)は変化があると思うので、アップデートが必要だが、このパートに限って、2年分の過去問以上に行う意味は多少あるかも。

どういった点が問題に出やすいかは、正味2年分で掴める。

が、独特の言い回し(表現するならば、運転免許の効果測定とか、試験とか、そういうまどろっこしいひっかけがおおい)があるのでその点に順応するといった点では、過去問をいっぱい解く意味あり。

わたしは直前期に過去問を行い、この独特の言い回しにかなりひっかかりました。
正直修正できずに本番迎えてしまった。
あとは、なんだかんだ覚えることが膨大。
特に101・102は、いろんなこと(銀行・証券・金融市場・PM業務・ER・鑑定・ストラクチャー・スキーム・投資家傾向・不動産証券化市場動向などなどなど)がひろーくあさーく出ている単元なので、ちょこまかちょこまか往復するのが必要なのがつらいところ。
正直内容は難解ではないため、直前にできる!と思って臨んだのですが、私はこのパートがぼろぼろでした。


103上:
講義の内容をきちんと場合分けして理解することが必須。講義の内容を改めて横軸でまとめ直して理解するのが大切だと思う。引用で具体例を記載しておきますので、具体的なことは下記を読んでみてください。

例えば、103上の最初、民法改正に伴う「所有者移転と賃貸人移転について」の解説講義が続く。
講義内容は「A:売買契約し新所有者に賃貸人が移転する場合 B:売買契約を行い、旧所有者に賃貸人の地位を留保した場合、、」など、民法に新しく規定された条文・状況の場合分けの解説によって進んでいく。

だが、試験では「転貸先でのテナントの承諾がいる場合は何か?」「敷金返還請求権が承継される場合・されない場合はどれか?」「テナントが対抗要件を備える必要があるケースは何か?」「賃貸人が対抗要件を備える必要があるのは何か?」と、結果と事務作業として必要なことに焦点をあてて、一つの設問の中で、講義内A~Dの場合分けがそれぞれ一つずつ選択肢になっていることが多かった。イメージとしては下記の感じ。

問. 下記の場合において、正しいものを全て選べ
イ.Aの状況の場合、転貸先でのテナントの承諾がいる。
ロ.Bの状況の場合、テナントの承諾がいらない。
ハ.Cの状況の場合、テナントの承諾がいる。
みたいな感じで。

改めて「起こりうる結果と対応の必要性があること」に絞り、それぞれの場面を整理する必要があると感じた。

個人の感想です

そして金融商品取引法。これは概ね「該当の行為」が金商法上の取引にあたるかどうか?その場合にうける規制は?必要な措置は?除外規定は?といったポイントが問われるので
今一度ネットで「金商法」とは何か??をじっくり読みましょう。法律で使われている単語の定義をがっちり理解すること。

例えば、「募集」=「多数のもの」を相手方として新たに発行される有価証券の取得勧誘をする行為
という定義を理解する。そうすると、言葉の単位で、どの事象が該当するのかが整理できる。
「多数の者」とは何人か。「新たに発行される」とはどの時点か。「有価証券」とは何か。「取得勧誘」はどこまでか。
定義にそって、どのスキームが該当するか?を考えてみたり、場合分けを自分の中で整理してみるといい気がする。

理解に必要かな、と思う定義は下記。
・金融「取引」は何が定められているか?
・金融「商品」とは何か?第一項有価証券・第二項有価証券の定義、およびスキームごとに発行される商品はどちらに分けられるのか。(投資口・TMKの融資出資etcは第一項有価証券、組合出資など集団スキームは第二項有価証券・・・・・など)
・それぞれの「スキーム」ごとに、「募集・取扱い」は「取引」にあたるのか?「投資運用業・投資助言業」の登録をSPCは取る必要があるのか?(はたまた全部委任が必要なのか、一部委任のみ(物件の運用、お金の運用など)のみでいいのか必)「除外規定」でどういった場合なら緩和されているのか?を確認する。
・「開示規制」を受けるのはどのパターンか。大きな場合分け(第一号有価証券と第二号有価証券の記載の違い)と、各スキームで考えた時はどうか。
・そもそも金商法の規制を受けないスキームはあるのか?
・それぞれの法律で記載されている「特例投資家」「機関特例投資家」etcは具体的にだれがいるのか?オプトアウトできるのはだれか?

個人の感想です

と、まあべらべら書きましたが、ここまで103上をやらなくても、103下会計をきっかりやれば103全体で6割はとれると思います。まあかけた時間と得点上昇率はそんな高くないので、ここをマスターするっていうよりは、まず103下。

103下:
もう絶対に講義内容。スライド内容をすべて暗記すればよい。それ以外は難解だからそうそうでない。出てもみんな解けない。こちらから完璧にし、余力を103上に回すのがいいと思われます。会計上だけ羅列します。

【会計】
・真正売買が認められるか否か?
資産流動化型/運用型ごとの会計認識の違い(収益認識基準と実存主義、TMKにかかる5%ルールについて)/会計上、譲渡タイミングをどことするか/売買取引と認めるにあたり、考慮するべきポイント(関係会社間の取引の場合は?、時価とは?、賃貸取引となってしまう場合は?)
・連結子会社となるか否か?
持株/支配力基準となる具体的条件は?TMKの特別開示対象子会社とは?
・会計上譲渡となるか否か(ファイナンスリースかオペレーションリースか)
判定基準は?土地の扱い方、土地と建物が一緒になっているときの扱い方は?
・その他会計上留意するポイントは?(減損会計、棚卸資産・金融資産・賃貸不動産の会計上の載せる金額基準は何か?)

個人の感想です

104:
きちんと理解しようと思うとめちゃくちゃむずい。過去問で問われやすい場所はきまっているので、最悪公式を丸暗記すればいける。
私は分散とは何か?標準偏差とは?‥などなどかなり細かくやってしまったので時間がかかりましたが、もう少し仕上げたかったな。これからの実務上、絶対に大切なエッセンスがここにはある。

ⅱ勉強の重みづけ

得点のしやすさ重みづけ
103下>101・102・105>104>103上
・・・以外と101、102は範囲が広くどの点からも出題される可能性があると思えるが、103下は絶対に講義内容からという安心感がある。103下を完璧に仕上げることで、難しいところができた!という安心感もある。

勉強の時間がかかる度合い重みづけ(単元ごとの総合時間という考え)
103上>101・104>103下・102>105
絶対的に量が多い順になってしまう。難しさも考慮すると103上が一番膨大かな。理解はできるが内容がひろい101と、かなり難しいが量は少ない104がドロー、範囲が広いが実務に絞っているのでかなりなじみやすい102、全くわからないが出題範囲が特定されている103下が続くかなという所感。

個人的勉強の優先順位としては
103下(講義をしっかり理解、過去問をとく)
>101・102(講義さらっと、過去問を回しまくる)
>104(講義じっくり・過去問をとく OR 公式のみ暗記で乗り切る)
>103上(講義をじっくり、過去問をとき、自分の言葉でまとめ、過去問をとき、アップデートする)
>105(倫理だから最悪徹夜してエッセンスを入れ込め!気合!)

手をつける順番としては
101・102→103下→104→105
(残り2週間時点で内容制覇のスケジュール)
・上記103下を始めるくらいで103上を平行してのろのろと進めて行く
・忘れないように101・102は穴埋め問題を解く。週末時間があるときに過去問を解くようにする

上記が個人的な理想です。とか言って私は試験直前2週間?くらいの範囲でめちゃくちゃ詰め込んだから、1週間で25時間くらい?とれたらなんとか合格ラインには乗りそう。

noteにめちゃくちゃ有料記事あがっているけど、そんなに役に立たないと思う。ピンポイントで活用したら莫大な効果を発揮すると思います。(投資家動向周りの数字の暗記に私は使いました)

今年の勉強は終了!来年にこの試験のシーズン2が待っているのと個人的に行いたいことがあるからまた勉強人生として頑張ります!いい大人だからなかなか集中できなくてつらいこともあるけど、みんなも前向きに取り組んでいけますよう!





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