頭の中



戦争はどうして無くならないのか。争う意味は、果たして。

寒さも暑さも喉の渇きという感覚も心も麻痺している。
元気そうなこの人は今そんな状態なのだろう、と恐らく人には解らないであろう事に気づく。きっと自身でさえ、それには気づきにくい。

私には何もできることがないのか。何ができるのか。
人を元気づけるような元気は、自分にはない。話を聞くことや、大切な人の大切な人が無事でいるように、祈ることしかできない。この状況下で、無傷ではいられないにしても、体も心も、どうか深い傷を負いませんように。悲惨な状況が少しでも早く変わりますように。これを乗り越えた先で、うんと幸せが巡ってきますように。
私自身の人生を楽しむことができず自分の夢を叶えられなかったからなのだろうか。大切にしたいと思ってきた人達に背中を向けられて、想いが届くことも通じ合えることもなく、守るものもなく、真の孤独だからなのだろうか。争いを無くすことに尽力してゆきたい、という想いがふつふつ湧いてくる。もちろん私のような人じゃなくとも、そんな想いを抱き行動する人はいるだろう。
争うことはとても悲しい、と全世界に想いを発信したところで変わらないだろうか。具体的な良い策も思いつかないくせに、戦争がなくなって欲しい、と願うばかり。力になれることが思いつかなくて、悔しいし無力だと思い知る。かといって、できることなんてないから、と諦めたくない。

この人達と会えてよかった、と自然にそう思うと同時に、そう思って良いのか、と自分に問うてしまう。
人にとっての、何かしらの力になりたい、と思う。
大好きな故郷に帰り、家族と再会できますように。
大切な人も子供も大人もどんな人も、どうか、この世で生きる希望や、夢を持てますように。

子供の頃からこの、争いがなくなってほしい、と強く願うとこは変わらない。

自分の暮らしで精一杯なくせに、社会に馴染めずぼやいてるくせに、人間に対して希望を持ってないくせに、何を、と思いながら。


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