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39週目

妊娠前は出産に至るまで、「トツキトオカ」という言葉は聞いたことがあったけれど実際妊婦になって、予定日を教えてもらうと最後の生理から一ヶ月経った日を2ヶ月目(懐妊日)として、4週でひと月の計算で、およそ11ヶ月で計算されていることを知った。

実際は28日でひと月として280日を目安に出産予定日を決めているそうだけれど月経の周期などでこの辺は変化しているそうだ。

ところで、十月十日(トツキトオカ)は11ヶ月よりずいぶん少ないじゃんと思って、手帳に週数などを書き出してみると、37週と4日めあたりがこれにあたる。

37週といえば前回の記事にも書いたけれど、正期産。「もう出産しても問題ないですよ〜」という時期。だから、まあ昔から週数でいうとそれほど予定日の考えは変化してはいないようだ。

素人考えで、実際の計算方法は違うのかもしれないけれどなんだかこの日をこう呼ぶのが不思議だ。月の満ち欠けも関係しているのかしら。


それにしても、さすがに37週をすぎるとこの1週間ごとが、妊婦もその周囲の人たちもなにかと今か今かとソワソワとなる時期だ。

妊婦にとっては、陣痛の怖さのようなものばかりが先立つ時期だし、命と向き合い始めるスタートラインにいよいよ緊張感が走るころだ。


わたしはというと、もう出産予定日まで気軽に構えようとちょっとのんびり過ごすことにしている。

いとこや友達からは「出産の夢を見たからそろそろかもよ〜」なんていう連絡をもらったり、赤ちゃんが生まれたら使ってねと、プレゼントもいただいたり、改めてわたしは本当に優しいひとたちに囲まれていることに日々気づかされているからだ。

夫も、釣りにも行くけれど、いつもわたしの体を気遣ってくれるし、できるだけ自宅で仕事をする時間を増やしてくれている。

みんなに心配してもらったり支えてもらってることってこんなにチカラになるんだなと、感謝の気持ちでいっぱいで、穏やかな日々だ。

おなかの子は、39週目を迎えているけれど、38週の妊婦健診のときにはいまだ子宮口が1センチたりとも開いておらず、たまーに、お腹のなかで大きく脚を「よいしょ〜」と、伸ばしたみたりしてお腹のなかでのんびり過ごしているようだ。

あー、なんだか母ちゃんに似ちゃったな。このマイペースさ。

母ちゃん自身も、胎動のはじまりが遅かったこの子がお腹のなかで動いていることをいまだ楽しんでしまっているし「早くお顔がみたいけれど、41週までは居てもいいって助産師さん言ってたから好きなときに出ておいで。」と囁いてしまっている。

悪阻の症状もないし、ウォーキングで多少お腹が張っても我慢できる程度だ。

きっと出産時や産後は余裕の無い母ちゃんに変貌しているんだろうけれど、なぜだかいま不安よりもこの奇跡のようなありえない残り時間が愛しくてしょうがない。

そして、そんな風に母ちゃんがかまえられるのは、みんなが優しく構えてくれてるからなんだなって思って、

母ちゃんはいつか優しくしてくれたみんなをこんどは母ちゃんが優しくしたいなと思った。



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