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台湾旅行記 故宮博物院は寒い


3日目 2023/10/8(日)

故宮博物院

台北駅から故宮博物院には、MRTとバスを乗り継いで行く予定だった。しかし、MRT淡水信義線の士林駅で降りてバス停に向かうと、バス停は人で溢れていて何台見送ることになるのかもよくわからない。タクシーで行くか迷ったが、運転手さんに聞いてみるとCash Onlyということで多分現金が足りない。歩いても40分弱なので歩いてみることにした。

ちなみに、台北で真っ先に故宮博物院に行くことにしたのは、故宮博物院の地下にある郵便局で日曜日でも両替ができることを知ったからだ。台北中心部にも郵便局や銀行はあるが、日祝日はやっていない。宜蘭での2日間で現金が尽きかけていたので、台北観光を始める前に両替が必須だった。クレジットカードのキャッシング枠も少し作っておくべきだったと反省。

士林駅周辺は高級住宅街らしく、インターナショナルな幼稚園や洋風の建築が並んでいた。至徳園というハスの池のあるお庭もあり、のんびり散策を楽しんだ。ここを通り過ぎると、故宮博物院の正面の門ではなく、建物のすぐ近くに出る。

チケットはオンラインで事前購入しておいたため、メールで送られてきたQRコードを機械に読ませるだけで入場できた。チケット売り場はとても混雑していたけれど、入口は空いていたから事前購入が正解だと思う。

歴史が苦手すぎて理解できていなかったが、故宮博物院に展示されているのは台湾ではなく中国本土の品物がほとんどだ。昨今の情勢もあり、中国と台湾の関係性、歴史を知っておかないといけないな、と感じさせられた。(この時はまだニュースを見ていなかったが、ちょうどこの前日の10/7、ハマスがイスラエルに攻撃を開始していた)

展示は面白かったような気がするが、館内の冷房が強すぎて体が冷え切ってしまった。この日朝からお腹を壊し気味だったのと、昼食も食べずに40分歩いたことなどなどが重なり体調が悪くなってしまい、あまり感想が思い出せないのが残念だ。4泊5日の台湾で最も寒かったのが故宮博物院かもれない。冷房強めの南国では、防寒対策が重要だ。

展示を見終わって地下に降りようとすると、アンケートをとるスタッフに捕まった。すぐ終わるだろうと思ったら10分以上かかる長ーいアンケートだった。終わったあと翠玉白菜の絵が入った付箋をくれたが、全然ペイしないので親切心を出さない方がよいかもしれない。そのあと、地下の郵便局で両替をしてようやく現金を手に入れた。隣のお客さんは故宮博物院限定の切手を買っているようだった。

昼食

バスと電車で松山周辺へ。この日も昼食が15時くらいになってしまった。低血糖になりかけていたと思うので、旅行中もちょこちょこ何か食べるように気をつけたい。台湾では初めて食べる小籠包。原味と、蟹味噌、へちまとホタテの小籠包、魚系でパクチーが入った南瓜の皮の蒸し餃子をいただいた。結局プレーンが一番美味しい。お店は空いていて、客は外国人ばかりだったように思う。美味しいものを食べて温かいお茶も飲んで、体調が少し回復した。

パイナップルケーキ

小籠包ランチの後は、人気のパイナップルケーキ屋さんSunny Hillsまで歩いて向かった。途中、ドラッグストアのWatsonに寄って整腸剤でも買おうかな?と思っていたが、馴染みのある正露丸が売っていたのでそちらにした。この後もお守りの役割を果たしてくれたので正露丸に感謝だ。ちまきを買い食いしながら歩く。

Sunny Hillsに入店するとすぐに店員さんが「試食されますか?」と日本語で聞いてくれて、テーブルに案内された。お茶とパイナップルケーキをまるまる1個いただいた。太っ腹だ。
ここではクレジットカードか現金しか使えなかったが、台北101のお土産コーナーにもSunny Hillsのお店があり、そちらでは悠遊カードが使えるらしい。ここでは10個入りを1箱だけ買って、残りは貰った5000元を消費するために後日台北101で買うことにした。

ホテルと夕食

MRTで台北駅まで戻り、ホテルにチェックインする。宜蘭と違って英語が通じる。私達が泊まった部屋には湯船があったので、お湯に浸かって疲れを癒やしたあと、昼寝をした。この日も前日も2万歩以上歩いていたから、さすがにぐったりしていた。出かける気にもならないまま20時過ぎになってしまい、開いているお店を探すと鍋焼(?)屋さんがあったので、そこで夕食をとった。偶然かもしれないが、私達の入店後から日本語の音楽をかけてくれたようだ。

その後、デザートにコンビニの杏仁豆腐と仙草ゼリーを食べてみた。杏仁豆腐は豆乳ベースで珍しい。仙草ゼリーは黒糖の味がほとんどで、残り少しだけハーブの味だった。きちんとしたお店で食べたらもっと美味しいのかもしれない。

よく眠れるという乳酸菌飲料も買った

4日目 2023/10/9(月)

朝食

ホテルから歩いて10分くらいのお店で朝食をテイクアウトして、公園で朝ごはんを食べた。Googleマップで「早餐」と検索して出てきた高評価のお店だ。ふたりで100元ととても安い。小籠包は日本人が想像するような薄皮でスープたっぷりのものではなく、小ぶりの肉まんという感じで、みたらし団子のようなタレとよく合って美味しかった。

甘い緑茶と朝ごはん

地下街

ホテルで貰ったリーフレットによると、中山駅の地下に書店街があるとのことだったので向かう。入る手前に行列があるので見てみると、ナガノさんのポップアップストアだった。ちょうどシャッターを開け始めた頃の様子がこの写真だ。ちいかわ人気は海を超えていた。ナガノさんすごい。

地下道入口から改札までの道の片側に誠品書店という本屋さんがあった。色々な書店が入っている書店街だったのは昔の話で、今は細長いおしゃれ書店が1軒あるだけみたいだ。政治のコーナーで、中国と有事の際に日本は助けてくれるか?といった内容の本が目立つようにディスプレイされているのが印象的だった。

国父紀念館

双連駅からMRTに乗り、国父紀念館を目指す。歴史の勉強は苦手だけど、旅行先の歴史は知っておいたほうが旅が面白くなると思っている。

到着したのが12時ごろで、正時の衛兵交代式が始まるタイミングだったので鑑賞する。衛兵さんたちは真剣に演じているのだが、制服を直したりするスタッフの服装がラフすぎて(上手と下手にひとりずついて、青いシャツに黒いズボンという同じ服装だったので、スタッフの制服なのだとは思うが)、不審者が侵入してきたのかとハラハラしてしまった。

その後は孫文の巨大像を眺め、孫文と革命の歴史についての資料館でお勉強。南方熊楠との関わりについてスペースが書かれていて、南方熊楠記念館にも孫文の記述があったなぁと思い出した。孫文の書「博愛」や「知難行易」が非常にかっこよく見えた。資料館には日本語や英語の解説もあったが、よくわからないことも多く、近いうちに日本語の関連書籍を読んでみようと思う。
館内の他の階では、彫刻や書などの現代美術の展示会も行われていた。

昼食

この日もお昼が遅くなってしまったので、開いている店が少なかったが、Googleマップでおしゃれで高評価なお店を発見した。

連日の疲れで脚が重かったのでUberを呼んでみることに。途中運転手さんから電話がかかってきたが、中国語話せません…と英語で伝えると切れて、普通に現在地まで来てくれた。なんの要件だったのだろうか。拾ったタクシーだと住所を伝えるのが難しいが、Uberなら設定された目的地に向かってくれるので安心だった。

店内は若い女性のグループが多かった。ビールとチキンのお店だが、リゾットも名物のようで、中華風のリゾットを頼んだが非常に美味しかった。台湾のクラフトビールもすっきりしていて美味しい。蜂蜜の入ったビールは甘すぎてびっくりしたが、辛いチキンにはよく合いそうだ。ただ、お会計は思ったより高かった。東京の相場より高いくらいではないか。クレジットカードが使えて良かった。

台北101

お土産を買いに、悠遊カードが使える台北101に向かった。地下鉄出口からつながる入口にある小籠包屋さんは70分待ちと電光掲示板に表示されていて、ユニバかと思った。同じ階にお土産コーナーやスーパー、フードコートがある。お目当てのSunny Hillsのパイナップルケーキを追加購入し、職場ばらまき用に美味しそうなヌガーも2袋買った。なお、棗と胡桃のヌガーはあまりにも素朴な味で、製造現場で働く男性にはとても不評だった(私は美味しいと思う)。

お寺と夜市、マッサージ

一旦ホテルに帰って休憩したあと、夜は龍山寺とその付近の夜市に出掛けた。日本のお寺と違ってカラフルで派手で、謎の音楽(南無阿弥〇〇〜と聴こえる)が流れていたりとポップな感じ。寺に置いてある赤い半月型の木片を地面に投げて何かを占っているような方々もいた。お参りの作法が違うようだが、特に説明もないので自己流で参拝。

台湾の街中で見かけたお寺はどこも地元の方がわいわいと話をしていたり、活気がある。日本にいると法事のときくらいしかお寺に行かないから、不思議だしちょっと羨ましく感じた。それとも日本でもお年寄りは日常的にお寺に集まっているのだろうか?

その後は夜市で胡椒餅とマンゴーを食べながら散策した。これで、有名な食べ物はだいたい食べられたような気がする。臭豆腐は体調が万全のときに再挑戦することを誓った。海鮮バーベキューのようなお店が賑わっていて楽しそうだった。

最後に足裏マッサージを受けにマッサージ屋が並ぶ道へ。悠遊カードが使えるお店をアプリで検索してみて(実は悠遊Pay?のような別サービスで悠遊カードとは関係なかったのだが)、該当するお店が1軒見つかったので入ってみる。悠遊カードOK?と聞いてみると使えるとのことだったので、40分400元のコースを受けることにした。日本語が流暢なスタッフがひとりいらした。

施術中はとんでもなく痛いタイミングが10回くらいあった。外側の足裏、脛の前側、足首あたりに激痛ポイントがあるようだ。テレビではパレスチナのニュースを流していて真面目に見たいけど、痛い痛いと叫ばざるをえないので集中できない。施術してくれた方は日本語はわからないようだったが、痛いという言葉は知っているらしく「イタイ?」とニヤニヤされた。

終わったあとは不思議なことに痛みも揉み返しもなく、連日の2万歩で疲れ切った脚が軽くなっていた。けっきょく悠遊カードは使えなかったので、なけなしの現金と、足りない分を日本円で支払わせてもらった。

5日目 2023/10/10(火)

朝食とお土産

パッキングをする前に、スーパーでお土産を探した。黄耆やクコの実などの薬膳素材がだしパックみたいなのに入っているセットを買った。日本でも薬膳なスープを作って食べてみようと思う。朝ごはん用に冷凍の葱餅が欲しかったけど当然持って帰れないので断念。帰国後調べたらカルディで売っていることがわかった。買おう。

朝ごはんは24時間営業の小さなお店で食べた。全体的に甘く優しい味付けだった。

ホテルをチェックアウトしたあと、台北駅ではWatsonに寄って、hemeのアイシャドウとアイブロウパウダーも買った。良い色で気に入っている。

桃園空港、帰国

空港へ向かうMRTでめちゃくちゃ乗り物酔いしてしまい、空港でも台湾ご飯を楽しもうとしていたのが何も食べられなくなった。帰りの飛行機CI172便は到着が遅れていて、空港内で遊べる時間もたっぷりあったから、なおさら悲しい。自販機で甘くないお茶を買って半分寝ながら飛行機を待った。
あまり食べられなかったが、機内食でグァバが出たのが台湾らしく嬉しかった。

機内で税関の申告書類が配られないな、と思っていたら、関空到着後に空港内の掲示でオンライン申請できることを知る。私にとって2019/12以来の海外旅行だったから、色々と変化を感じた。スマホで申請し、QRコードを作成して機械にかざしたりして、すんなりと空港を出ることができた。

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