[大学受験]数学おすすめ問題集とその使い方

高校生、受験生におすすめの数学問題集とその使い方を紹介します。

どの問題集でも共通して大切なこと

どの問題集を使うにしても大切なことがあります。それは、「基礎を大切にする」ということです。

難関大を目指すから難しい問題集をやらなければならないというのは間違いです。これを聞くと、難関大に合格している人達の多くが難しい問題集に取り組んで合格しているじゃないか!と思う人もいるかもしれません。ですが、そのような人達は基礎が徹底できた上で応用問題集に取り組んでいます。早い段階で基礎が固まっていて時間的余裕があったからこそ、難しい応用問題集に取り組むことができただけです。特に進学校の高校生は先取り学習が進んでいるためその傾向が強く、結果的に難関大合格者=難しい問題集を使っているというように見えてしまっているのでしょう。難しい問題集をやらなくても合格できた可能性は高いです。

まずは基礎問題集を完璧にしましょう。基礎問題集といっても簡単な問題集ではありません。基礎問題というのはどのレベルの問題を解くにも必要な核となる考え方を学べる問題です。応用問題というのも分解してみれば結局は基礎の集まりに過ぎません。
基礎問題集に取り組むときは次のことを意識して取り組んでみてください。

何周もする
1周で問題集を習得できる人はほとんどいません。3周でも甘いかもしれません。なので周数が浅い段階でなかなか問題が解けるようにならないからといって自分はダメだなどと思わないようにしましょう。何周もすれば必ず解けるようになってきます。ただし、何も考えずに何周もしても意味がありません。これから述べるポイントを意識して問題集を何度も繰り返してください。

最初はすぐに答えを見る
問題集に取り組みたての段階では、解けない問題も多いと思いますがそれを気にする必要は全くありません。問題を見て解法が思い浮かばなかったらすぐに答えを見ましょう。基礎問題集を習得する目的は
・解法パターンを覚えて数学の定石を把握する
・基礎問題からその分野の本質を理解する
ことです。

そのため、解き方がわかりそうになかったらダラダラ考えず、さっさと答えを見て構いません。

自力で解けるようにしてから次に進む
解法が思い浮かばなかったらすぐに答えを見てOKと述べましたが、答えを見てなんとなく理解したら次の問題に進むというのはNGです。答えを見て解き方がわかったらその後必ず答えを隠して自力で解答をノートに再現できるようにしましょう。ノートに書き出してみると実は理解が曖昧だったとわかることもあると思います。そのときはもう一度答えを見てどこの知識が足りなかったのかを考えてみましょう。そしてもう一度1から解答を再現してみましょう。答えを全く見ずに自力で解答を書けるようになってから次の問題に進んでください。

慣れてきたら色々考えてみる
何周もしたら取り組み方を変えてみましょう。1つの基本問題であっても学べることはたくさんあるはずです。何周しても解けない問題がある場合はなぜ解けるようにならないのか?足りない知識は何か?この式を立てる意味は何か?など考えることはいくらでもあります。こうすることによってより深い学習を行うことができ、本物の基礎力を身につけることができます。

おすすめ基礎問題集

おすすめの基礎問題集を紹介します。おすすめ度は星5つを最大として星の数が多いほど良いものとして評価しています。

Focus Gold ★★★★★

Focus Goldは解説が非常に分かりやすく書かれており、前から順番に取り組めば自然に数学の体系を学べるようになっている優秀な基礎問題集です。開成高校、麻布高校などの超進学校が採用している問題集であるため、受験を乗り切る問題集としてFocus Goldを選んでおけば間違いないでしょう。

Focus Goldの使い方
Focus Goldの例題には星がついており、星の数が多いほど難易度が高くなっています。まっさらな状態から始める場合は星1つと2つの例題とその下の練習問題のみに絞って何周かしましょう。星1つと2つの問題の9割程度が自力で解けるようになったら星3つの問題に取り組みましょう。星3つの問題が9割以上自力で解けるようになったら星4つの問題に進みましょう。

基礎問題精講 ★★★★★

基礎問題精講も非常に分かりやすい解説で書かれた優良な基礎問題集です。Focus Goldに比べて問題数が少ないですが、短期間で基礎を習得するには基礎問題精講の方が適しているでしょう。時間がない人や手っ取り早く基礎を身につけたい人には基礎問題精講をおすすめします。
基礎問題精講のみでも河合塾全統記述模試数学の偏差値で68とることは可能です。

基礎問題精講の使い方
まずは基礎問のみを何周もしましょう。基礎問の9割以上を自力で解けるようになったら練習問題を何周もしましょう。基礎問、練習問題を全て自力で解けるようになったら完成です。

チャート式基礎からの数学(青チャート) ★★★★

青チャートは昔からあるとても有名な問題集です。Focus Goldと同じ網羅系問題集ですが、Focus Goldの方が問題の並べられ方や解説の分かりやすさが優れているため星4つとしました。

チャート式基礎からの数学の使い方
コンパス1個と2個の問題→例題→練習問題という順番で解きましょう。
コンパス1個と2個の問題の9割以上自力で解けるようになったら例題を解く、例題の9割以上自力で解けるようになったら練習問題を解くという要領です。

おすすめ応用問題集

おすすめの応用問題集を紹介します。注意点として、必ず基礎問題集を完璧に習得してから取り組むようにしてください。基礎ができていない状態で応用問題集に取り組んでも時間の無駄です。応用問題集を何周もすればその問題集に載っている問題は解けるようになりますが、本質を理解できていない人は応用問題集を10周しても、模試や入試本番で少し角度を変えた問題が出されただけで解けなくなってしまいます。

また、応用問題集に取り組むことは必須ではありません。難易度の高い大学を志望している人であっても基礎問題集を徹底的に習得すれば合格ラインに届くことは可能です。

応用問題周の使い方としては、載っている問題の解法を丸暗記するのではなく、応用問題を解く中で、どう分解すれば知っている基礎事項に紐付けられるか?抜けていた知識は何か?なぜこんな解き方をしているのか?などをじっくり考え、疑問点や勉強不足の所があった場合はその都度基礎問題集に戻って復習してください。
このプロセスを繰り返せば確実に数学の成績は上がっていきます。

おすすめ度は星5つを最大としての数が多いほど良いものとして評価しています。

一対一対応の演習 ★★★★★

有名な本ですね。この本は割と基礎的な問題集だと言われることもあるのですが、そうではないと考えます。載っている解法自体は素晴らしいものですが、初学者がなかなか使いこなせないような解き方もあるため、基礎問題集を一通り終えた人が基礎力の強化のために使うのが良いでしょう。そうすることでより強力な数学力を身につけることができます。

標準問題精講 ★★★★

前に紹介した基礎問題精講の1つ上の難しさの問題集です。この標準問題精講、数学1Aに関してはそこまで難しくないのですが、2B、3に関しては解説がやや分かりにくいと感じました。解説を読んでいてどうしてこうなる?と分からないことが多々あると思います。ですが、問題の質は非常に良く、この標準問題精講の解き方をパターン暗記するというよりは、標準問題精講を解く中で分からなかったこと、まだ足りなかった知識などを確認しながら必要に応じて基礎問題集に戻って復習する、という使い方をすれば良いでしょう。

やさしい理系数学 ★★★

「やさしい」なんて名前がついていますが、載っている問題の難易度は非常に高いです。良質な問題が多いですが、難関大を目指す受験生の全員におすすめできる本ではないでしょう。難関大を目指していて、基礎事項もバッチリ、応用問題集も一通り習得していてそれでも余裕がある、という人に推奨できる問題集です。


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