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2兆円超成長市場CCaaS開発(マルチデバイス化 - 基礎知識) - クラウドPBX開発編-No.024

今回やること

AORの概念について説明をしておきます。一つのSIPアカウントを複数のデバイスで使用できるようにするマルチデバイス化において最も重要な役割を果たすのがAORです。今回は概念説明なので少し退屈かも知れないですが大切な知識ですから頑張っていきましょう。

全記事共通ご挨拶

こんにちは、川田敏巳と申します。当記事をお読み頂き誠にありがとうございます。これまで10以上のSaaS事業開発にてCXOや先端技術研究室長を務めてきました。

ここでは、人気SaaSのコピー開発をシリーズ化して行い、技術とソースを公開していきます。新SaaS事業を企画されている方々に既存人気SaaSの内部技術を再現し提供致します。

ハンズオン形式で提供し、実践の度にシステムが完成していくディアゴスティーニ型です。記事の内容に対する質問や講義のご依頼等ありましたらお気軽に以下よりDM、コメント等頂けますと幸いです。コピー開発して欲しいSaaSサービスのリクエストもお寄せ下さい。

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「2兆円超成長市場CCaaS開発 - クラウドPBX開発編」共通注意喚起!

このシリーズでは、Asteriskというオープソースを使用します。Asteriskの技術情報はネット上にも少なく、更にネット上のAsterisk関連の技術情報の中には避けるべき記事があります。

  1. sip.confというファイルを使用している記事

  2. MacroやDial()のMオプションを使用している記事

  3. 録音にMonitor()を用いている記事

いずれも既に非推奨であり使用してはなりません。ハマるきっかけになりやすいのでご注意ください。

前回のおさらい

前回の記事はこちらです。

発信時、応答時、切電時を処理するcontextを分け、最適な形で通常内線もグループ内線も録音を実現することを完了させたのが前回ですね。

さて、ここまでは一つのSIPアカウントを一つのデバイスに入れて使用してきました。ただ、それだとフルクラウドのPBXのいいところが半減してしまうのです。

フルクラウドであることのいいところの一つは、ポータブルなところですよね。

オフィスにいるときはSIP電話機やPCで使用して、外出する時はスマホで使用して、家にいる時でもタブレットなどで利用する・・・というような「どこでも使える」というのがいいところなわけです。

でも、一つのSIPアカウントを一つのデバイスにしか入れられないのなら、PCで使っているアカウントを外出時にスマホで使おうと思ったらスマホに入れ直して、オフィスに帰ってきたらまたPCに入れ直して・・・みたいなことが発生してしまいますね。

できれば、複数のデバイスにアカウントを入れておいて、同時に発信にも着信にも使えるという状態が望ましいです。

むしろそれは当たり前のことに感じる方も多いでしょう。

でも、それは実装してあげないとそうはならないのです。

今回はそうしたマルチデバイスを実装するために必要な知識としてAORの概念を丁寧に説明しておきます。

SIPアカウントの設定を振り返る

以前、SIPアカウントを作成しましたが、どのように作成したか覚えているでしょうか。

SIPアカウントの作成は以下の3セットでしたね。

  1. AORの作成

  2. AUTHの作成

  3. ENDPOINTの左右性

実際のconfファイルでは現在以下のようになっているはずです。

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