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スープストックが離乳食を無料にするのはあたりまえのこと

「炎上」という言葉のあやうさでもあるのですが「スープストックが離乳食を無料にして炎上」と思われること、語られることをとてもおかしいなと思います。

「これは炎上対応の模範解答だ」といろんな炎上と並べて語るのは、目の前のリンゴを見て「今まで見た唐辛子の中でいちばん丸い」と絶賛しているくらいおかしいと思います。今回の話題を、回転寿司の迷惑動画や、差別的な発言、差別的な広告と同列に語るのはヘンです。

「私が行きづらい」という声に共感する人が賛同するのは自由ですが、それを非難したり「女の吉野家」という言葉で盛り上がったり「赤ちゃんの写真が気に入らない」と関係ないことを言ったりそれについて批判したりして、ツイート数やいいねやRT、インプレッションの数が増えて、その数だけを見て大きな問題だと考えるのはおかしいと思います。いいねやRTは賛同の数ではないですし。

2009年に『ウェブはバカと暇人のもの』という本が出ましたが、Twitterもウェブのひとつであるということをいろんな人が頭に入れておいてほしいなと思いました。

「Twitter使いにくい!」
「note使いにくい!」

そうつぶやく自由はだれにでもありますが、Twitterやnoteのデザインや仕組みが変わるのは、楽しい体験をさせるその先で課金額を上げるためでしょう。

「CMを打つお金があるなら商品を安くしてくれよ」

そうつぶやく自由はだれにでもありますが、CMを打ったほうが利益が出ると見込んで放映しているのでしょう。CMを打たなければ、あなたにも知ってもらえてないかもしれません。店頭にも置いてもらえないかもしれません。

「母の日キャンペーンを見ると母が嫌いなので不快」
「母の日の広告は母親いない人のことを考えてない」

そうつぶやく自由はだれにでもありますが、母の日の広告は企業が売上を上げるための施策のひとつです。

スープストックトーキョーが独身女性が入りやすいデザインにするのも、離乳食を無料にするのも、利益を上げるための施策のひとつです。大戸屋が地下と2階にお店をかまえて、人目を気にせず食べられるようにするのと一緒です。キットカットが受験生応援キャンペーンをするのと一緒です。ポカリスエットが若者向けのCMを打ったり、サウナー向けの広告をつくってたりするのと一緒です。

すべての企業は利益を上げるために生きています。結果、納税額も増えて社会を良くすることに使われます。社員の給料とともに、サービスの利用者の収益も上がれば、お金を使って経済も回るでしょう。この社会の仕組みは、とてもまっとうであたりまえのことに思えます。

まずは企業の施策やネットの声に一喜一憂したりせずに、スマホをしまってゆっくりスープを飲むように心にゆとりを持って生きる人が増えたらいいなと思います。

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「世の中の体温をあげる」という企業理念はとてもいいと思いました。こういう企業が見解を示すとき、企業理念とセットで語れる企業は少ないと思います。言葉や広告についてああだこうだしゃべるコピーライターのサークルもやっているので、興味ある人は入ってみてください。
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