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私の昭和歌謡98 雨 1972

お座敷で三味線つまびき歌う唄円山芸者の息子の歌声

三善英史。
さすが母親が円山芸者だけあって、演歌とは違う座敷唄の発声だった。

そこがめずらしくて聴いた。小さいこぶしが自然に入る。これは真似するのは結構難しかった。

昭和生まれは、ヒット曲は歌うから。聴いて歌って味わうのだ。

🎵雨にぬれながら たたずむ人がいる
傘の花が咲く 土曜の昼下がり🎵

こういう情景を歌うのであって、女心のどうのこうのという歌詞ではない。そこが演歌に入れられない魅力で、私たちを惹きつけた。

歌手の歌声が端唄都々逸などの女性の節回し。バンドの伴奏じゃなくて、三味線だったら全くお座敷でOK。今までにない新鮮な歌声だった。

歌詞もいい。
このあと、道ゆく人たちが女のことなど誰一人も気にしないと歌う。
雨の風景をきれいに表現してから、恋についての諸説を述べるw

🎵恋はいつの日も捧げるものだから
じっと耐えるのが つとめと信じてる🎵

わお。でしょ?

昭和歌謡は、何気なく上手な作詞作曲歌たちが、歌手の個性を活かして、見事な1曲を作り上げていた。


【参考資料】





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