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私の昭和歌謡80 特版 八代亜紀追悼  この素晴らしき世界 1983

ジャズもいい。歌手が一度は憧れる粋なアドリブ演歌の小節


八代亜紀さんが73歳で亡くなった。
ヒット曲はたくさんあるけれど、私が思い浮かべた曲は「この素晴らしき世界」だった。

X(Twitter)の9日にBlueさんがポストしていた。
(あっ自分と同じ曲で追悼してる人がいるんだ)
と驚いた。

確か、八代亜紀さんは「ジャズを歌いたい」って言っていたような気がする。

日本語歌詞は鈴木博文さんの作。一音一韻で作られていないからか、日本語とも英語とも言えない、かわいらしい歌い回しなんだ。

🎵明日も咲くバラの花 緑の木々も輝いて
ひとり浴びる日射し なんてあたたかい🎵 と始まる。

「この素晴らしき世界」の原曲を初めて聞いたのは、シビックのCMをテレビで見た時だった。シビックは後ろ姿に自信があったらしく、自然を走るシビックのお尻とw サッチモの声は、今でも忘れない。

だから、八代亜紀さんの、やっぱりサッチモ系のハスキーな声と歌い方が、私は似合うと思う。

この曲では、もう一人忘れてはいけない歌手が思い出される。
本田美奈子さんだ。

私は若くして亡くなった彼女の歌声に、参ってしまう。だから悲しくなりそうな時は聞かないww

こちらの歌詞は、森寧子(岩谷時子)さんだ。もう、非の打ち所がない。

🎵すてきだわ みんなで祝えるこの夜
生きているわ 今世界は🎵

繊細な美奈子さんの歌唱とぴったりの言葉が心を打つ。

歌詞だけでこんなにも違う2曲になるのも、こうした翻訳曲の楽しさだと思う。だから、私は替え歌が好き。

さて。もう一つはどうしても「この素晴らしき世界」を聴く時、思い出すのは、小椋佳の「愛燦燦」なのである。それは音楽の構成に関して。

ジャズの「この素晴らしき世界」を、小椋さんは日本版の曲として蘇らせた。それを、美空ひばりが見事に歌い上げている。

私は、歌詞はともかく、この2曲は同じに聞こえる。

八代亜紀さんの追悼なのに、広げすぎました。

ただ、昭和の歌手は、自分のジャンルだけでなく、歌というものを随分と研究し楽しんで披露してくれたんだと、いまさらに敬服する。

八代さんは画家としてもかなりの腕前だ。2004年「我人生」は、彼女が、歌と絵の正反対の芸術を生きた人生を描いている作品だと感じる。

とても素敵な絵だ。不思議なことに、音がない絵画なのに、彼女の歌声が聞こえてくるようだ。



【参考資料】




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