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私の昭和歌謡70 ほんきかしら 1966

鈴の音の声に聞き惚れ真似をしてほんきかしらと何度も歌う

島倉千代子さんは、人を全く疑わない性格なので、人に騙されてお金をむしり取られた。でも、なかにし礼によると、その何倍もの芸能関係者が彼女を助けたと言っている。

なかにし礼の「愛のさざなみ」は、またの機会に。今回は「ほんきかしら」を思い出そう。

千代子さんの声は、よく鈴の音のようだと言われる。本当にそう。ころころと高くひびく。のびやかに歌うのではなく、いくら高くても裏声でなく、しかも子供のように響くんだ。

そして🎵ほんきかしら🎵と歌い始める。
ところが。
すぐに男性コーラスが歌うんだ。
🎵好きさ 大好きさ 世界で君が いちばん好きさ🎵

えーー。と思う間もなく、千代子は返す。
🎵うれしいわ うれしいわ この喜びを どうしましょ🎵

この掛け合いがヒットの理由だと思う。
男性コーラスは岡田みのるとヤング・トーンズ。

これがデュエットなら、また違う曲調なのだが、相手はコーラスなのが、不思議な物語の発展になる。

いつの紅白だったか、このコーラス部分を女性コーラスにしていた時があった。そうすると、どこかのキャバレーかクラブかで、ちょっと売れっこのホステスが「ほんきかしら?」とつぶかくと、囃し立てるように、まわりの女の子たちが、対象の男の気持ちを「好きさ、大好きさ」って歌う。

ちょっとしたミュージカル。とっても明るい。

さて、私は50年以上歌詞を間違えて記憶していたww
昭和の人間は、耳コピである。しかも確認などしない。

ゆるしてーねー うたがーったりしてー

ゆるしてーねー うたは あとにしてー
とずっと歌っていたw

この度、noteのおかげで、岩谷時子さんの歌詞を正しく覚えることができた。ごめんなさい。千代子さん。

残念なことがある。
こんな明るい歌は、当時の新しい歌謡曲は、宴会でも楽しく歌われたはずだ。でも、もうこの歌を歌う宴会も、昭和歌謡を歌える仲間もいなくなってしまった。

昭和は遠くなりにけり。



【参考資料】


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