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エリザ Aug.21

エリザいよいよ最終週。
その感慨と、いろいろ反芻するうちに「誰のものにもならない」というワードが私の中で大きくなっている今、成河さんのブログで "孤独" の話。

私はあと二回です。
今日また何を感じるだろうかと思いながら、なんだか通い慣れてきた帝劇へ。

ルキとトートのアイコンタクトはしっかり見ようと思ってた。
婚礼とカフェで、目を合わせてトートは微笑み、ルキは顔を輝かせる。
エーヤンの後半でも。ここでは背中合わせにポーズを取ったり、プロローグの時のように上手と下手に分かれて同じ動作をしたりも。
この3つのシーンは、トートがいつの間にかみんなの中に紛れ込んでる所なんだよね。それに気付いてるというルキの優越感ね。

友達が言ってた、ルキはミルクとかで民衆を煽ってるけど実際のルキはあそこには居なかった、あんなふうにみんなを煽動・先導できるような人ではなかった、もっと小さい存在で、あんなふうに時代を動かすのは彼の憧れで、哀しい…って、なるほどと思った。そういうふうにルキの哀れさを思って泣けてくるのは分かるわ!

悪夢のルキも一生懸命見ちゃった。
トートとフランツがやり合っている間、今日のルキは下手階段に座って楽しそうに笑ってた。呼ばれて、閣下の所へ行って、欲しくてハァハァしてる感じでヤスリを待つ。
でもいざヤスリを手にしたら「えっ?」みたいな真顔になって二、三度素振りして。すごい小さい声で「オルレアン公を…」って…
振り切るように「偉そうな奴なら誰でも良かった!」と声を張り上げ、飛びかかったフランツの首にヤスリを突き付け(!)凄むように静かな声で「続けるぞ…」
シシィを刺してから下りてきて下手まで歩く時のルケーニ写真を真似た歩き方。不思議と体型までズングリに見える。
白い閣下の登場を縋るような目で見つめて、呟くようなかすれた声でUn grande amoreと言って捌ける。

ラスト、シシィが息絶えたのを見届けてから首を括って事切れるルキーニ。
括る動作をする前、歩きながらやっぱり目を剥いて何か言ってた。
やっぱりトートに向かって口づけを…愛を…欲しがってたように見えた。
台の縁から首とロープが垂れ下がっているラストを暗転直前まで見つめた。
そう言えばプロローグで
「またの名を(首にロープをくるんと回して)(キュッとしながら)死」ってやってたね。

しかしまぁ、ゆんトートとりょんルドの美に殴られたよ。闇広最高オブ最高!ハーモニーが声質的にすごく好き!
りょんくん、ダンスの時とかカテコでの立ち姿が綺麗!!!
ものすごく綺麗!!!
あと、ハンガリー王冠に跪く脚の角度が何あれ!?見たことない完璧な造形!
マイヤーリンクで上着を脱がされてブラウス姿になった時ヒャッ♡ってなっちゃった。
りょんルドの少し強ばった背中から見た…ゆん閣下が(いい感じの身長差で)そっと口づけた。りょんルドはあまりに自然に呆気なくこの世になんの未練もなく引き金を引いた気がする。
全然革命に燃えて立ち上がってなんかなかったよね。ただただ孤独。めちゃめちゃみんなから利用された感じ。只々ここから逃れたかった。寂しい顔のまま引き金を引いた。
口づけた後、ゆんトートはやっぱりスンとしてる。

そしてシシィ。
ここへ来てお初のちゃぴシシィ。お歌の声が迫力ある。

「私だけに」や「私が踊る時」に、こんなにグッとくるようになろうとは思ってなかったな…
「私だけに」で後ろにいるゆんトートのお顔の切なさよ。

しかし「私が踊る時」の歌詞って凄い…
ひとりでも 私は踊るわ
踊りたいままに 好きな音楽で
踊るときは 命果てるその刹那も
ひとり舞う あなたの前で

トートに向かって「あなたの前で」って凄くない!?
誰のものにもならず、ひとりで生きひとりで死ぬ覚悟って言うのかな…

孤独なのよ。人はひとりで生まれひとりで死んでいくの。
本当にひとと共感し合えることなんて…
成河さんが今朝あんなこと言うからさ、沁みちゃうよ。

日英(独)対比するとまた面白いよね。
You’ve changed the course of the world to how I want it, So closely we are connected.
とか、ほぉそういうことか!って思うし、
You were strong so long as you believed yourself weak.
なんて辛辣なこと言われちゃったりもしてるしさ。

ラストマリンツでした。終演後、成河さんはいっぱいキスをしたそうで😚


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