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ゼファーχ改 2024#26 ヘッドライトリレー焼損対策

例のやつ、である。
今回も実験進行中であることをお断りしておく。

まずは、以前の記録を訂正する必要がある。
ゼファー400(C3~)もジェネレーターから直接ジャンクションボックスのヘッドライトリレーにつながっている。
結果としてメインハーネスを、カイからC5に入れ換えても、リレーが焼ける対策にはならなかった。

要するに、短期間でヘッドライトリレーを交換することが必要になった。

はじめは、リレーのコイルが焼けるのだから定格よりも大きな電力が入力されたものと考えた。
となると、ジェネレーターの発電力が大きすぎるのかと、ずっと疑問に思っていた。
疑問に思うなら確かめたいところではあるけれど、なかなかに手強くて手出ししづらい。
クランクシャフトの回転数によって変動があるはずなので、アイドリング時に測定してもあまり意味がないのではないか、と。

サービスマニュアルには、ジェネレーターの発電量は50v以上と、これまた使えるのか使えないのか理解に苦しむ記載がされているし、そもそも、いま使っている物がカワサキ純正のジェネレーターコイルなのかも疑わしい。

うーむ、だから一般のバイク屋は改造車お断りなんだな、と、このごろよく思う。

配線図上は、ジェネレーターから伸びた3本の線は、2本がレギュレータに直接入り、残りの1本はレギュレータとジャンクションボックスへ分岐しながらつながっている。
分岐する場合、どちらが優先して流れるものなのだろうか?

こういう実験をやっておいて視覚的に覚えておきたかったな、と以前にも書いた。

と、ボヤきながら、配線図を眺めること数日、気づいたことがある。

ヘッドライトリレーには複数の電源がつながっている。
ひとつは前述のジェネレーター。
もうひとつはヘッドライトを点灯させるための電源で、もとをたどるとレギュレーターの出力電力である。
どちらも、ダイオードを介してリレーにつながっている。
配線図を見始めたころ、このダイオードはジェネレーターのマイナス電圧を捨てるためのもの、と考えていた。
それはたぶん間違っていない。
問題は、もうひとつのダイオードの役割。

少し目線を変えて調べてみた、二種類の電源を並列につなぐとなにが起きるのか?
考えてみれば、中学の理科で教わる「並列つなぎ」は、同一の電源、乾電池でしか示してくれなかった。
ネット上でも、なかなか見つからなかったが、電圧の低いほうに流れる、つまり、逆流が起きる、との記述を見つけた。
その結果、電圧の低いほうの電源または配線が焼けるらしい。
その記載を見たとき、それがリレーが焼ける原因か?とも思ったが、リレーへの接続はひとつにまとまってからなので違うであろう。
ただ、ヘッドライト電源への逆流防止のためにダイオードがはさまっていることはわかった。

ところで、リレーの耐電圧はどのくらいなのだろう?
ジェネレーター出力は交流とはいえ高電圧で、プラグコードに流れる電圧に次ぐ、がぼくの理解である。
リレーのデータシートはネット上ですぐに閲覧できる、ラクになったよ、本当に。

そこに書いてあるのは、「1500v AC 10A」
たぶんそこまでの高電圧はジェネレーターが出さないだろうな、と行き詰まった。

が、気づいた、耐電流は10Aか。

もう一度、マニュアルをくまなく探して、ジェネレーターの出力電流値を見つけた。
17Aだそうだ。
記載箇所は、C3以降、つまり、ヘッドライトスイッチが廃止になって常時点灯になってからのページ。
三相交流なので、1本だけでみると3分の1になって6A前後になるのだろう、きっと。

ヘッドライトリレーにつながっているもうひとつの電源、ヘッドライト用は、ハロゲン球が60wなので5Aくらいが流れるはず。
レギュレータ出力を15vで計算しても4Aになる。

電球が切れた場合リレーに投入される電流は計算上、9A~13Aくらいになりそうだ。
ジェネレーター電流の17Aは、そこそこ高回転時の数値だろうから、試運転のようなアイドリング時はリレーの耐電流値を越えない。
が、ヘッドライトを点けないまま高回転で運転し続けると、ヘッドライトリレーがパンクすることが起きそうだ。
実車にはヘッドライトOFFスイッチをつけているので、原因はこれではないだろうか。

わかってきたぞ。
では、どうしよう?
ひとつの案はリレーにつなぐ元を、ジェネレータからレギュレータに切り替えること。
が、この案はけっこう大がかりになる。
安易にレギュレータ出力を分岐させては、どこかで電力不足が起きかねないし(たぶん起きないけど)、逆流が起きて車両火災を起こすかもしれない(こっちのほうが可能性大)。

ということで、別の案を取り入れて現在実験中ではあるけれど、その内容はひとまず書かないことにしようかと思う。
安易にマネされて車両火災が起きたら責任問題だから。

ネット社会になって、それで恩恵にあずかる人も少なからずいるけど、根拠の薄い無責任な開示は控えるべきだと思う。

案外、気にせず書くこともあるが。

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