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4stジャイロキャノピー 2023#75 駆動系組み直し

左のフタが閉まらなくなった、なぜ?
ベルト交換を自力でやったらしい。
う~む、なんだろう?ドライブ側がしっかり収まっていないから、だろうか。

翌日、また連絡があった。
キックギアを一部外したらフタはつけられた、けど、後輪が回らなくなって困っている、なんとかして。
はて、車両の状態を見ればわかるのか?
どこか破損していないことを願うばかりだな。

現場に着いてみると、たしかに車輪が回らず移動ができない。
エンジンを始動させることは可能らしい。
ということは、ドライブシャフトのトラブルではなさそう。
なんだこれ、パーキングロックの不良か?
原因はどうあれ、キックギアを組み直すのは確実なので、左側カバーを開けていくことにする。

意外にも、といってよいかわからんけど、プーリー・ベルト・クラッチはちゃんと組付けてあるようだった。
ではキックギアは、と見ると、アイドルギアのストッパーにドリブンギアが食い込んでいるのが確認できた。
どういう拍子にこうなるのかわからないが、正規の組み方ではスピンドルが回らない。
これ大きな声ではいえないんだけど、と断りながら、ちょっとインチキな調整をやって、ドリブンギアが正規の位置に収まるように組んだ。
ドリブンギアが収まっていなかったので、カバーがちゃんと閉まらなかったのでしょう。

残る課題は、車輪が回らないことだ。
カバーを開けた状態でアクスルシャフトを回してみると、抵抗なく回る。
パーキングロックもギアボックスも問題ない、ということか。
では、ホイールの組みつけの問題、と確定したので、カバーを組み付けながら考えた。
ホイールナットがオーバートルクで回らなくなることってあるのか?
どういう組みつけ手順を踏んだか聞いてみると、この作業のためにトルクレンチを買って規定トルクで締め込んだ、と言う。
要するに手で組付けた、と。
たしかにベアリングは損傷していないので、ホイールナットのせいではなさそう。

あーなるほど、ホイールの内側にブレーキのためのカバーがありますよね、あのプレートの向きが逆なんですよ、きっと。
申し訳ないことにホイールを外していく段では気が付かなかった。
えぇそれだけのことで回らなくなっちゃうの?と驚いた様子だったけれど、ついていた面を裏返すと、ネジの穴にボルトの痕跡がしっかり確認できたので納得したようだった。
反対向きに装着してしまったので、プレートが変形していなければよいけど、と思いながら組み上げると、ちゃんとホイールは回転した。

ちょっとずつの組み合わせを、ひとつずつ確認しながら進めることが重要なんですよ、とエラそうに言ってしまったが、なんだか身に染みたような顔をしていた。

わかりやすくてよかった。

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