ハウスDJの基本的なミックスのやり方
ハイどうもこんにちわ!あとあけましておめでとうございます!
ということで今年も英語と猫とDJでこちらのnoteはやっていきたいと思うのですが、今回はハウスDJの考える「基本のミックス」について書いていきたいなと思います。いわゆるDJテクニックの話なので、好みや流派もありますし僕個人の考え方なので、そういうのもあるんだね~くらいに受け止めていただければと思います。
ちなみにまたまた宣伝ですが、昨年爆売れした選曲術の記事もまだ読んでない方が居たらぜひそちらもチェックしてくださいね。
まずは縦フェーダーだけでミックス
ということで早速ですが、僕が色んな人にミックスのコツを教えて!と尋ねられると100%で返すのは「まず縦フェーダーだけでミックス出来るようになろうぜ!」という回答です。
これは僕も昔DJやり始めた頃にハウスはいいぞ、かっこいいだろ~とイキってたらとある人に「縦だけでミックスも出来んのにハウスを語るな」とガツンとやられた思い出がありまして。そこから色々なぜそう言われたのか?と考えたり考察した結果、たしかにそうだよなと納得したことがあるので、まずはそこら辺のお話から始めて行こうと思います。
歴史的背景
いわゆるハウス・ミュージックと呼ばれる音楽が世に生まれた頃に使われてたDJミキサーって、今のDJミキサーとは別物じゃね?って言うくらい違うんですよね。
パッと見同じなのはどちらも黒(笑)くらいで、めちゃくちゃ簡単に言うと上のミキサー(Urei)は一番下にあるボリュームしかミックスで操作できるとこが無いんですよ。EQでLowを削りたい?そんなものはありません。
こちらの動画を見てもらうと分かりますが、ほんとにボリュームだけで曲をミックスするのが普通というか伝統的なハウスの流儀なんだ、みたいな理解をしてもらうのがわかりやすいのかなと思います。
ハウスDJはロータリーミキサーが好き
これは僕の偏見ですが、いわゆる伝統的なスタイルのハウスDJはみんなロータリーミキサーが大好きです。上に挙げたUreiは骨董品みたいな扱いでいつ壊れてもおかしくないし、壊れたらメンテして使うんや!みたいな感じで大変ですが、現代においても実はいろんなメーカーからロータリーミキサーが出ています。
その中でも僕が好きなのはE&S DJR400ですね。みんな大好きJoe Claussellがメチャ気持ちよさそうにDJしてる動画で使われてるやつで有名です。
こちらも見ての通り、ミックスで主に使うのは手前側のボリュームにあたる4つのノブだけ(側面はSENDレベル)。一応BASSとTREBLEのEQがついていますが小さいしギチギチにつまってるし外国人のデカい手で操作できるわけもなくただの飾りという認識です(ほとんど使いません) ちなみにひときわ大きいアイソレーターのノブ(奥側)はDJをよりエモーショナルに聞かせるためのものなのでここでは割愛。上のJoeの動画を見てください。
ちなみに余談ですが僕も使ったことあります。
この様に現代においてもハウスDJはわざわざ不自由なミキサーをより良いものとして選ぶわけですが、なんでだろう?ってなりますよね。
ロータリーミキサーは音がいい
ロータリーは混ざりがめっちゃ良い
なのでそもそも不自由と思ってない。ボリュームがあれば十分
僕が思うに、こんな感じの理由なんじゃないかなと。
縦フェーダーに置き換えて考える
ここまでツラツラと書きましたが、ざっくりまとめると、自身のハウスDJとしてのスタイルの中にもし伝統的な要素も持ちたいのであれば、ロータリーミキサーを選ぶのがベストなんだけど、実際のクラブや家で使うDJ機材のだいたいはPionner(というかAlphaTheta)のアイツらなんで、付いてるのは縦フェーダーです。まあこれはしょうがない。
僕も元々はロータリーミキサーを家でも使ってましたが、諸々検討して今は家でも現場に近い操作感の機材にしてます。
そこでロータリーを縦フェーダーに置き換えた、ボリュームオンリーでのミックスをベースに、現代のDJミキサーにも合わせた複雑なテクニックに発展させていくのが割とハウス的には正解で、もし現場で急にロータリーミキサーがあっても基本が出来ていればヤッター!でしかなく、何も慌てることがないのでおすすめですよ、って話なのかなと思います。
あと副次的な効果ですが、縦フェーダーだけでミックスするようになると曲同士のボリュームだけに集中することになるので、全体的な音量管理がうまくなります。またどう考えてもうまく混ざらん曲の組み合わせもわかってくるので、選曲もスムーズになりますね。何が何でも縦フェーダーに固執しなくてもトータルでミックスのクオリティがなんとなく上がると思います。
まあでもこれは完全に好みの話かな。僕自身は縦フェーダーだけでミックスしてるDJさんを見たらオッ!ってなりますが、そこまで考えて見てる人もそんな居ないと思うので。。
なぜみんなEQをこねるのか
色々理由はありそうなんですが、僕が思うにまずこれは単純にかっこいいからだと思います。
やっぱミックスの最中はあちこち触ってたほうが難しそうなことしてる!って見えるし、あとそうしなさいってどこかで習うのかもしれない。
一方で、ハウスDJの考えるかっこいいはロータリーノブに両手がかかっていて、なんだったらちょっと静止してるくらいの立ち姿なので、全然違いますよね。文化の違い~~~~~(粗品のツッコミ)
まあ冗談はさておき、EQも絡めたミックスも一連の操作がパターン化してしまうと往々にして微妙なんですが(あくまで私見です)、曲の特性に合わせてしっかりと帯域を絞ったり、帯域を分けてミックスすることで、この組み合わせは混ざらんでしょーみたいな曲も混ぜれたりするのでテクニックとしては大事なやり方ではあると思います。
ただ繰り返しになりますが、ミックスの基本として最初一瞬だけやって、あっという間に飛ばしてしまう縦フェーダーのみのミックス、ここにハウスDJの真髄があるので、なるほどそうなのかー!って思った人はぜひじっくり練習してみて欲しいです。
ちなみに私見ですが、PioneerのDJMシリーズ(特に最近のデジタル機種)は一般的なロータリーミキサーと比べて全然混ざらんよね!って使うたびに思ったりもするので、実はEQを使わないと曲同士を綺麗に混ぜにくいのかもしれないです。そういう意味でもしかしたら縦フェーダーのみのミックスは下手に聞こえるから敬遠してしまう人が多いのではないか?というのはこの記事を書きながら思いました。
実際の動画
では最後に実例です。実際に動画を見てもらったほうが早いのですがざっくり説明すると、
次の曲を開始したら良きタイミングで縦フェーダーを5~7まで上げていく
並行して前の曲の方は一旦10→9に下げ
その際MASTERのレベルが膨らんでいないか気にする曲を入れ替えもしくは両方を同じレベルにしてキープ
目安は8~8.5のあたり。上記同様MASTERのレベルは常にチェック前の曲7~5、次の曲9まで上げたらほぼ終わり
良きタイミングで前の曲を0まで下げつつ次の曲は10まで上げる
動画を見るとめちゃくちゃ簡単なんですぐにできると思います。
ほんとに基本のキの所なんでぜひやってみてください。
また気が向いたら基本の続編か応用編かはわかりませんが、この画角で動画を作ったり解説したりしたいなと思いますので、めっちゃ参考になった!って方はぜひ下のリンクからサポートお願いします!
これやるためにカメラアーム買いました。
では今日はこの辺で。