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第2回THE NEW COOL NOTER賞~1/9講評(千本松さん~小説部門)

第2回THE NEW COOL NOTER賞へご参加いただいている皆様。
本日までに応募された作品のうち、小説部門の審査スタッフの千本松さんに講評をいただいた作品の記事について、一部引用しながら掲載させていただきます。

千本松さん講評文(2作品)

千本松さんの講評記事から、一部引用させていただきます。

このままいくと、さっき出てきた、紅葉狩り小説と同じになってしまいます。この作品をきらきら光らせるにはどうしたらいいのでしょう? ストーリーは悪くないと思うんですよ。独り暮らしで彼女もいない。過労で倒れるような名前もない人物。会社に文句を言うわけでもありません。元カノと会えることを願っているのに、なにも行動を起こさない。そういう人も現実に世の中にたくさんいると思います。夜中にスーパーに行ってカートを押すシーンなんて、結構泣けます。だから、ストーリーはいいと思うんです。私は個人的に、こういう大人しいタイプの男性が好みです。

なにが欠けているかといえば、感情の変化だと思うんです。作者さんにも、今までの人生で、忘れられないような出来事ってなかったですか? 嬉しいこと、悲しいこと。一生忘れられないようなことが、いくつもあったはずです。小説家はそれを書かないといけない。会社にこき使われて倒れて、なんだか知らないけど掃除を始める。そこにはなんの感情もありません。作者は大変な出来事として書いたのかも知れません。でも私達には伝わってきません。


千本松さんの講評記事から、一部引用させていただきます。

コメディですよね。お寺の人が、ハイテクを操って「あの世のマッチング」をしているのは笑えます。最後の落ちも、素晴らしく効いています。このような感じで100作くらい書いてみると、短編集にできると思います。

私が言わなくても分かると思うのですが、やっぱりこの作品も、そうは感じないかも知れませんが、日常を超えてないんです。いい線はいってるんですけど。幽霊っぽいものも出て来るし、奇妙なお寺も出てくるし。でもやっぱり主人公の人生は、なにも変わらずに続いていきます。

じゃあ、どうすればいいのか? そんなの分かりませんよね。私も長い間、自分の書きたいことだけ書いていればいい、と思っていました。この作品は面白いです。私も笑いました。先ほども書きましたが、こういう作品を100くらい書けば、読者もついてきて、色んなことになると思います。でも、100年経っても読まれる作品を書きたい、と思ったなら、ここで一度足を止めて、考えてみることです。

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第2回THE NEW COOL NOTER賞の応募期間は終了しました。
みなさま、たくさんの応募、ほんとうにありがとうございました。

引き続き、応募作品への講評と、授賞に向けた審査をお楽しみください。

よろしくお願いいたします。

参加者同士の交流の場所を設けてございます。
お気軽にご参加ください。

*なお講評は分担制にしているため、必ずしも応募順に講評結果が発表されるわけではございません。よろしくお願いいたします。


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