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みこちゃんコンテスト第1回講評集~10/19分

みこちゃんの寄稿です。第1回の楽しい思い出を振り返りたいと思います。
すでに第2回の応募数は2週間で前回を越えましたが、第1回のチャレンジが皆様のおかげで大成功に終わったので、それがこうして第2回に受け継がれているのだと思います。

noteの私設賞では、エントリ作品数も最大級の私設賞となりました。

第1回を支えてくれた応募者の皆様に感謝しながら、あのイベントを涙拭きつつ(/_;)
振り返ってみたいと思います。

こちらから第1回みこちゃんコンテストのすべての作品をすべてお読みいただくことができます。

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THE NEW COOL NOTER 賞へご参加のみなさま。
現在、応募総数は175作品となっています。

本日は8作品、講評させていただきます。
ともに、このお祭りを盛り上げてくださる参加者さまがたの作品を、ぜひご覧になっていってください。

ヒロさん講評分(5作品)

淡々と たんたんと 事実と感想が記されていくのにジワジワと じわじわと 笑みがこみ上げきます

どこで笑いを取るか狙っての構成なのか 、たんたんと綴っていて出来た骨格かを考えるとまた楽しい

スマートに物事をこなす人への憧れ、達人と称賛の声を集める熟練者への羨望

名声を得るのに必要なのは そのような目で見るギャラリーの数なのかもしれません

自分のデスクトップには10に近いウィンドウと×5 のタブが常在している

読後早速 魔法の操作を実践して複数に重なりあったウィンドウを消滅させるとデスクトップが露わになった

これで自分も2歩くらい前進したのかもしれない


Parisでの新しい生活をスタートさせた misatoさんのnoteから

フランスの国民性は 愛と評されることを多く目にする

それは自国・自分へも惜しげなく向き、日本の国民性からは羨ましく見えることも多い

自信度の表れが脈々と受け継がれているのだろう

日本カルチャーに対してフランスから評価が高いこともよく知られる

言語が異なることは前提として どの程度の挨拶が適切なのかから思慮する和のこころ が微笑ましい

エスプリが効き 自らへのエールや決心としても綴られているのだろうか

そんな振る舞いが現地では "この方の母国" として日本は素晴らしい国であることを周知しているのだな と感じました


小気味よいリズムを 文字が奏でます

ゆったり空気と時間がながれます

優しい描写が風景を切り取ります

時計など野暮なものは要りません

カフェにいるかのような居心地のよいnote

慌しさに混沌がまじった毎日の繰り返しには心落ち着く場所が必要です

noteにも そんな場所があります

言葉を交わす会話があってもよいが 言葉を発しない会話があってもよい

そんなほうが想像力からお互いの笑みが生まれることもあります

行き違いが のちに微笑ましいワンシーンになる場所ってステキな場所なのです


デジャブの具現化されたものを既視感と呼ぶとしよう

似て異なるものとしておこう

それぞれの腹にどっかり居座るものへ伝わったならば記憶をたどるのは難しくない

ここにどんなものが根付くのか これが教育であり学びなのだとと思う

幼少時 大人から受け取るものは 実は知識や術ではなく考え方や個人差・個性を認めることではないだろうか

ごく数名の教師と数十人の生徒には無限の関わりのパターンがある

名前を スラと諳んじられる教師は何人いるだろう

椅子取りゲームは人数分の椅子を用意したい 優しい筆者のこころに触れた気がする

早いとか 遅いとか 一日だけ切り離し 遠ざけて過ごしてみようかと思うのであった


臨場感あふれる冒頭から引き込まれます

過去の体験談を読んでいるのではなく 古いオフロード車に同乗しているような心地好い錯覚

まだ観光地として整備されていない20年前パラオでのアドベンチャーストーリー

国境、距離だけではなく日本軍が敷設した線路を横切る歴史と時間軸も旅する

さんさい! だった息子くんの引き出しの奥にはプライスレスが記憶される

昭和ことばが楽しく散りばめられ XY座標は ノスタルジーと笑い満点 ノスワラ である

同行家族以外のサブキャラクターが何気なく発した4文字ひらがながリフレインします


一奥講評分(3作品)

失われたもの、こぼれ落ちたものは決して戻らない。
しかし、欠けた穴のその輪郭から、そこに何があったのかに、想いをはせることはできる……。

失ったところで、生きていく日々が終わらないように、物語は終わりません。
なくしたものを、再び作り上げていく(それが前と同じであれ新しいものであれ)、その過程もまた絆と言うことができるのかもしれない。

それを象徴するのが、ミッシングリンクなのでしょう。
失われた(Missing)つながり(Link)なれど。
目に見えずとも、つながっていることがわかる。

それを共に探す旅が、あらたに始まる。一握りの寂しさと、過去の傷を抱えながらも、同時に確かな足取りで前を歩いていくことができる。
目に見えぬものが、目に見える道標となるかの如く。

とても綺麗な読後感でした。


なんて美味しそうな油淋鶏……。
これは、場合によってはお料理部門にご参加いただくこともできるかもしれません(笑

料理もまた生活の中の営み。
その営みを通して、性的な絆としての交わりがほのめかされている。

そういう視点で見てみると、レシピの詳細な描写もまた、丁寧で高度な官能表現に見えてくる。
ありそうで無かった視点かもしれません。

BLにあらずしてBLである。
料理にして料理。

その重なりの中から、不思議な読後感がかもしだされていると感じました。


指輪物語の特異性として、もっとも重要なのが「独自の言語」である点、一奥も共感するところです。

言葉は、呼吸に似たり。
ファンタジー世界の創造において、考えても見れば当たり前ですが、現実の地球と異なる地理や環境・物理法則の中で形成された「生物」が、その中で発達させた肉体に基づいて、言語を得る。

そしてその言語によって自らの、種族としての世界認識や概念・知覚を発展させ――それがよりあつまって一つの文化に至る。

執念的ですらあると思います。
そんなトールキンの功績を、ホビットの語源を例に、こぴゅらさんは、

「言語と創造との間にトールキンが架けた懸け橋」

と端的に表現されております。
単に、指輪物語を楽しむ視点を一つ示しているだけではなく。
ファンタジー作品を執筆している一奥としては、文学、そして文学的であることのなんたるかについて、深い示唆を与えてくれる評論であると感じました。

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第2回THE NEW COOL NOTER賞への、みなさまのエントリーをこころからお待ちしております。

■募集期間  ―― 令和2年12月1日~令和3年1月15日まで
■応募方法

#第2回THE_NEW_COOL_NOTER賞」のハッシュタグをつけてください。
特定の部門へのエントリを希望する場合は、さらに「#第2回THE_NEW_COOL_NOTER賞○○部門」を付けてくだされば、各審査委員が拝見します(必須ではありません)。
※希望する場合は複数の部門への応募が可能です。

また、お一人様何作品応募いただいても構いませんが、授賞対象は1作品までとさせていただきます。
なお、過去作品でも応募可能です。その場合も、同様にハッシュタグをつけていただけるだけでエントリとなります。

よろしくお願いいたします。

参加者同士の交流の場所を設けてございます。
お気軽にご参加ください。

*なお講評は分担制にしているため、必ずしも応募順に講評結果が発表されるわけではございません。よろしくお願いいたします。

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