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第2回THE NEW COOL NOTER賞~12/31講評

第2回THE NEW COOL NOTER賞へご参加いただいている皆様。
本日までに応募された作品のうち、小説部門スタッフの葵ちゃんより講評をいただいた作品を掲載させていただきます。

 文字の無い世界。記録ができないから昔のことはわからず、広範囲にわたって伝えることができないから遠くのことはわからない。ただ音が発せられて消えていく。それは小さくて繊細な美しい世界でしょう。幻想的で憧れを誘うような暮らしです。

 文章を読むことの喜びは、世界の広さを知ることにあると私は考えています。ものごとには必ずいくつもの側面があります。地球が丸いのと同じで、世界もまた丸いのです。その球を、自分ができない見方で見つめる人がいます。そういう人のことを読むと、世界は丸かったのだと、はっと気づかされます。それが文字の与えてくれるものです。

 思うに、豊かさは知ることの中にあるのであって、知らないでいることの中には無いのです。

 教育というのは難しいものです。ーと、思います。「子ども」と一口に言っても、大人と同じで十人十色です。そして大人と同じで一個人です。間違っても親の所有物ではない。
 そんな難しい子どもという存在に、文字を教えるか否か。先程私は、文字が与えてくれるものについて書きました。豊かさは知ることの中にあるのだとも。では、文字を知らぬ子どもは豊かではないのか? ー 否、もちろん違いますよね。

 道端に咲く花や、プラスチックの玩具の味、箱からティッシュを抜きとる感覚、クレヨンのぬらっとした描き心地などなど、子どもは知るべきことがたくさんあります。楽しむべきことがたくさんあります。この上なく、小さな子どもは豊かなのです。それをほんの少しでも削って「役に立つ」ことを教えようとすることは、まぎれもなく罪です。
 文字を知る喜びは大きなものです。数学を教えたり、ピアノを習わせたり、そういうことは早い方が良いような気もします。でも、エゴイズムの混じった教育は醜いです。親の皆さんはもう少し肩の力を抜くが良いのではないでしょうか。

 『季節の記憶』、読んでみたいですね。
 御紹介ありがとうございました。

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第2回THE NEW COOL NOTER賞への、みなさまのエントリーをこころからお待ちしております。

■募集期間  ―― 令和2年12月1日~令和3年1月5日まで
■応募方法

#第2回THE_NEW_COOL_NOTER賞 」のハッシュタグをつけてください。
特定の部門へのエントリを希望する場合は、さらに「 #第2回THE_NEW_COOL_NOTER賞 ○○部門」を付けてくだされば、各審査委員が拝見します(必須ではありません)。
※希望する場合は複数の部門への応募が可能です。

また、お一人様何作品応募いただいても構いませんが、授賞対象は1作品までとさせていただきます。
なお、過去作品でも応募可能です。その場合も、同様にハッシュタグをつけていただけるだけでエントリとなります。

よろしくお願いいたします。

参加者同士の交流の場所を設けてございます。
お気軽にご参加ください。

*なお講評は分担制にしているため、必ずしも応募順に講評結果が発表されるわけではございません。よろしくお願いいたします。

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