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小規模飲食店におけるオペレーション削減の手引き

飲食店の重要課題 人件費

なぜ小規模飲食店においてオペレーションを削減する必要があるのでしょうか。それは飲食店を経営するにおいて一番高くつくコストが人件費だからです。この人件費を削減するために多くの飲食店でFLという指数を使っています。
FOOD(食材原価)LABOR(人件費)で、これを売り上げに対する比率を見ることによって店の経営状態を管理しています。そしてこのFL一般的に目安が60%前後といわれています。

比較的に調整しやすいほうは食材原価ですが、これを下げてしまうとお客様の満足度が下がり売り上げも低下しがちになります。そのため下げるとするならば人件費のほうがいいでしょう。では人件費を削減するためには具体的にどうすればいいのでしょう。

削減方法


・作業効率を上げる
・機械を使う
・その他

作業効率を上げる

まずはこれを考えていきます。いろいろな業務を省いたり、あるいは作業を並行して行うことで作業効率を上げることができます。このやり方で一番効率的なのは大量に作り、一度にに提供することです。しかしこれは小規模飲食の場合、オーダーが多くないので非常に難しいでしょう。

それに代わるやり方としては刺見、煮込みなど事前準備ができたり、あるいは提供に手間がかからない商品を作ることです。こういった商品があるとある程度は一度に大量に仕込むことができて作業効率が上がります。

ほかの作業効率を上げる方法としては根本的に考え方を変えて食べ放題メニューを提供するというやり方もあります。一例あげるとからあげの食べ放題で考えていきます。

からあげは揚げる作業があるので手作り感がありますが、作業工数自体はかなり少ないです。一度油に入れてしまうと数分間放っておけば出来上がります。

そしてこのからあげにはご馳走感もあるのでお客様満足度は高くなります。このからあげにオーダーを集中させることができれば売り上げに対する手間が少なくなります。

ほかの例としてはおでんの食べ放題なんかもあります。こちらはからあげよりもいいところあります。おでんを煮込んでいる鍋を客席側においておくことができればほぼセルフサービスのように商品提供の部分までお客様の負担でやってもらえるところです。

また同じようなやり方で原価の低い焼酎を飲み放題で提供するというやり方もあります。

機械を使う

自動焼き鳥機

作業効率を上げる方法として機械を使う方法もあります。例えば自動焼き機なんかを使うとセットするだけで焼き鳥串を焼き上げることができます。これを使えばドリンクを提供する作業も並行して行うことが可能です。

ただ火力の問題で焼き目をとつけることは難しいかもしれませんが、そのようなときはバーナーで軽くあぶることによって食欲をそそる焼き目をつけることができます。

自動販売機

作業を削減する方法として自動販売機を使うというやり方もあります。しかしこれも業務用のものを購入したりすると費用が高っくついてペイしませんが、このあたりをアイデアで乗り切ることができます。

例えばガシャポンとよばれるカプセルを販売するものを使うのです。このカプセルの中にはちょっとした乾物などを入れたりすることができます。また使い捨てのしょうゆ入れの大きなものを買えば、そこに焼酎やリキュールを入れておくこともできます。

またガシャポンの1回に回Sる単位は200円とか500円とかのものがありますので多様な商品を準備することもできます。そしてこのガシャポンの本体自体もヤフオクなどの中古市場に安く出回っています。こういった安い筐体を購入して店舗に置いておくことにより、こちら側の作業負担が少ない商品提供ができます。

提供の形を変える

焼き鳥を商品として提供するには、肉をカットして、串にさして、それを焼くという作業が必要です。この作業はいずれも手間がかかるのですが、ここで考えていただきたいのはそもそもお客さんは焼き鳥という形に形満足しているのかどうかです。

串にささっているから見た目もよく、そして少量だからいろいろな味を楽しめるというメリットがありますが、提供する側としての負担が多すぎます。だったら串に刺すのを止めたらどうなるでしょうか、少量提供を止めたらどうなるでしょうか。

この戦略をうまく体現しているのが有名チェーン店の鳥貴族です。この店は肉の量が一般的なものと比べると2,3倍以上の大きさです。大きいからといってお客さんに敬遠されているわけではなく、人気のある商品となっています。

また日本三大焼鳥屋数を誇る愛媛県今治市では焼き鳥は串にさして提供していません。また大阪のホルモン焼きの店では串に刺していないものを少量で安く提供して人気を集めています。そのように考えると焼き鳥を串に刺す必要性は少なくなってきます。

このように肉を大きくしたり、串に刺さないという戦略を選べば作業効率は圧倒的に上がっていきます。

まとめ

小規模飲食店では作業効率を上げることが利益に直結する
作業を削減させるには一度に大量に作る、作業数の少ない商品を提供する
お客さん自身に商品をとってもらう
機械を使う
提供する形を変える

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