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「玉ねぎとピーマンと胸肉炒め」(「がまくんとかえるくん風レシピストーリー)

「二人は午後も」
ある秋の晴れた日、かえる君はがま君の家を訪ねました。するとがま君は、自分の畑をながめながら、しょんぼりと座っていました。
「やあ、がま君、どうしたのさ」
とかえる君は言いました。
「ああ、かえる君」とがま君は言いました。「見ておくれよ、僕の玉ねぎ畑を」
「お、たくさん玉ねぎができているじゃないか。さっそく収穫したらどうだい?」
「でも、そういうわけにはいかないんだよ」
がま君はしょんぼりと答えました。
「どうしてだい?」
「僕はもっと、大きな玉ねぎができることを期待していたんだ。でも、この玉ねぎはみんな小さいんだ」
かえる君が畑を眺めると、確かにそこには小さな玉ねぎが並んでいました。
「ああ、確かに小さな玉ねぎだ」
とかえる君が言いました。
「そうだろう? 僕は大きな玉ねぎを使って、君にオニオンリングフライを作ってあげるつもりだったんだ。でも、このザマさ」
と、がま君は消え入るような声で言いました。
「そうか」とかえる君は言いました。「じゃあ、小さな玉ねぎでオニオンリングフライを作ればいいじゃないか」
「それじゃダメなんだ!」がま君はキーキー声で言いました。「オニオンリングフライは、腕輪みたいに大きな玉ねぎって決まってるんだよ! それなのに、この玉ねぎは小さいんだ!」
「そうか」とかえる君は言いました。そして、かえる君はしばらくがま君の横に座っていましたが、急に立ち上がり、
「ごめん、がま君、僕、ちょっと家に帰るよ」
と言い、駆けだしました。そしてその時、かえる君はこっそり畑から小さなな玉ねぎを二個取っていきました。

 かえる君は家に帰りました。冷蔵庫をあけ、にんにくとピーマンと鶏胸肉を取り出しました。そして全部包丁で切って、フライパンで炒めました。それをタッパーに入れ、がま君の家に飛んで帰りました。
「がま君、がま君、食事にしようよ」
「ああ、かえる君、僕は今、何も作る気が起きないんだよ」
とがま君は答えました。
「大丈夫」とかえる君は言いました。「僕が料理を作ってきたから。さあ、一緒に食べようよ」
「君が?」とがま君は言いました。
「ああ」とかえる君は答えました。「僕がさ」
二人はテーブルに座り、かえる君が作った料理を食べました。
「すごくおいしい玉ねぎだ!」とがま君は叫びました。「かえる君、君はこの玉ねぎをどこで手に入れたんだい?」
「君の畑さ」とかえる君は答えました。
「僕の?」
「そう、君の畑でとれた小さい玉ねぎだよ。おいしいだろう?」
「ああ、かえる君」とがま君は言いました。「僕、これを食べたら、畑の玉ねぎの収穫をするよ」
「じゃあ、僕も手伝うよ」
とかえる君は答えました。
「かえる君」とがま君は言いました。「僕、君が友達でいてくれてうれしいよ」
「僕もさ」とかえる君は答えました。

 その日の午後、二人は畑で玉ねぎを収穫しました。二人は幸せでした。

★材料:
玉ねぎ    小三個(大一個半でもいいけど)
ピーマン   5~6個 
にんにく   3~4かけ
鶏胸肉    1枚 
片栗粉    小さじ半
料理酒    大さじ1 
塩      小さじ1(肉の下味用) 小さじ1 
こしょう   適量
サラダ油   適量 

★作り方:
①鶏胸肉は薄く切り、料理酒、塩少々、片栗粉をまぶして下味を付ける。
②ピーマンは種をとり、玉ねぎは皮をむいて大きめに切る。
③にんにくはスライスする。
④フライパンにサラダ油を多め(大さじ3~4ぐらい)入れ、にんにくも同時にいれ、中火で炒める。にんにくが茶色くなってきたら、肉、ピーマン、玉ねぎを同時に入れる。
⑤塩こしょうをする。全体に火が通ったら味見をする。


北海道、玉ねぎが安いっす。


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