能傍タルツの実話怪談コレクション 「現代筑前奇談考」 その三十 -5月-『豊津にまつわる怪事件等 その二 (親父の備忘録より)』
(個人名などはイニシャル。
明白な誤字脱字以外は
基本的に原文ママ
※注釈のみ筆者とす)
怪No.2
◎兄の部屋で高校時代
勉強中(一人で)
夜12時頃から
背中に水を打つように
鳥肌がたつ
後の本棚にした
(まわりに飾り彫り○※一字判読不能)
何故か霊気が感ぜられる
母に告げると
ある時より霊気がしなくなった
母が祈祷師に頼み
祈祷した
◎小倉のH叔父の通夜の晩
台風が来た
一人 座敷の床を枕に寝ていると
夜 座布団の上に白い着物を着た
白髪の優しい面長の老母が(※老婆か?)
かぶさり
顔をのぞきに来た
何故か怖くなかった
60年たった今も
その顔ははっきりと思い出す。
◎夜、
父母の三人で暮らしていた座敷
裏の雨戸をしめに行くと
東から西へ
30cmぐらいのオレンジした火の玉が
10㎜(※10m?あるいは10キロ?)ぐらい
早いスピード通った
怖くはなかった
◎父が亡くなって
お骨になった夜
父がK三兄の布団を引っ張る
Y司兄はその夜
渡り廊下を父の足音がした
Y司 翌日
H彦兄が来宅したとき
泣きながら語った。
(No.3に続く)