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遺伝子と身体検査の話

話は2017年6月に遡ります。

「遺伝子検査をしましょう。ワークアウトのプランニングはそれからです」

という事で歯茎から細胞を採取。

僕の通っているジムでは栄養士からのアドバイスも受けれるのですが、PFCバランス良くしましょー。とか普通のアドバイスではなく、遺伝子検査を受ければその人の遺伝子特性に応じてアドバイスをくれます。
体型、太り方からある程度推定は可能ですが、身体の設計図である遺伝子を見れば一目瞭然です。

遺伝子検査は、3年前でも既に一般的で、フルシーケンスは高いものの、ダイエットに特化した遺伝子の変異(塩基配列の入れ違い)を見るだけなら簡易的な5000円くらいの検査で分かります。
アジア人のサンプル数が、、とかいう議論は一旦傍に置いて、僕も自分の特性が分かって食べ物には気をつける様になりました。

そんな遺伝子検査、肥満遺伝子はβ3AR、UCP1、β2ARの3つを見て、それぞれ3つの変異パターンと性別2種類を掛け合わせて、3×3×3×2=54パターンで太り方を出すものでした。

ジムでは肥満遺伝子しか見てませんが、アルコール耐性を見ることも出来ます

アルコール依存症の論文はいくつかあり、遺伝子との因果関係が明確に分かっています。

2019年末、毎年恒例のジムの忘年会での話題は遺伝子についてでした。
採用をしている人もいたので
「遺伝子採用出来たら色んなリスクを下げれる。けど倫理的に流石にそれはヤバい」
という話をポロっとしてたのですが、僕にとっては衝撃でした。

だって、僕らは毎回血液結構抜くので、それを遺伝子検査する事は可能です。
特に、数少ない身体検査合格が要件の職業なので、企業はなおのこと健康な人を採りたいに決まっています。
しかし、そんなことは倫理的に無いとは言い切れるでしょうか。
昨今のアルコール問題、アルコール依存症に関連していそうな遺伝子の論文はGoogle scholarで調べると1999年から最近のも幾つかあります。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjh1946/54/2/54_2_450/_article/-char/ja/

ここで、僕が経営者であれば、健康な人を採りたいので、遺伝子的に健康な人を採りつつ、
更に、アルコールには弱い人の方が依存症にはなりにくいので、そんな人を採りたいなーと思うはずです。

そんな世の中、どうなんでしょうか。
とても健康優良児な学生で空を飛びたいと願った。適性もある。
でもお酒が強いといる理由で不採用。なんて事はあってはなりません。

まさにガタカの世界観。

映画ガタカに関しては昔書きましたが、そういう感じです。

海外では抜き打ち検査で薬物やアルコール検査があるそうですが、日本は抜き打ちは無いけどその分罰則は厳重にして対応してる、と思っていたのですが、実はこそっと身体検査の時に抜き打ち検査されてたりして、なんて冗談を飛ばされてていた忘年会ですが、事実は小説より奇なり。なのかも知れないなとふと思ったのでした。

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