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「かっこいいデザイン」よりも「利便性」の追求を。装丁デザインに憧れた私がContractSでUIデザイナーをしているワケ

ContractSを代表する社員が、半生を語るコラム『ContractS わたしの履歴書』。登場する社員は、セールス・エンジニア・デザイナー・バックオフィス等の多岐にわたります。それぞれの分野で後世に残る仕事を成し遂げようと日々奮闘するContractS社員。彼ら彼女らが自らの言葉で語る努力や想い。読めばきっとあなたに役立つ何かが得られるはずです。

■古谷 臨(ふるや のぞむ)
職種:UIデザイナー
趣味:ボルダリング

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デザインとの出会いは”必然”だった。「つくり手側に回りたい」という想いから美大へ進学。


僕が「デザイナー」という職業に興味を持ちはじめたのは、高校受験を控えた中学生の頃です。小さい頃から読書が好きだったのですが、ある時、本のカバーを見ていて「デザイナー」という表記に目が留まりました。中学生の当時の僕は、デザイナーといえば「ファッションデザイナー」や「カーデザイナー」などの漠然としたイメージしか持ち合わせていなかったので、本の装丁を見て「これも一つの “デザイン” なんだ」と知った時、「どんな仕事なんだろう」「この仕事はどんな面白味があるんだろう」と途端に関心を持ち始めました。

中学生の僕は、机に向かって授業を受けることを”つまらないもの”と感じていました。このまま、高校・大学…と受け身で授業や講義を受けるのは、耐えられなかったんです。高校受験を控え、自分が何をやりたいかを真面目に考えていたタイミングだったので、デザイナーという仕事に興味を持ったのは、必然的だったのかもしれませんね。

「デザイナーになるにはどうしたらよいのか」を考えたときに、真っ先に思いついたのが美大への進学です。絵は得意ではなかったのですが、アートは嫌いじゃなかったですし、「つくり手側に回りたい」という漠然とした想いもありました。

高校2年の夏頃から美大受験用の予備校に通い、夏休みの20日間くらいは9時から17時までひたすら絵を書く日々を過ごしました。もともと書籍やポスターのデザインに関心があったので、グラフィックデザイン系の学科に絞って受験した結果、無事、武蔵野美術大学の視覚伝達デザイン学科に入学できました。ここから僕の美大での学生生活が始まりました。

”コミュニケーション”をデザインに落とす基礎を身につけた、美大、そしてデザイン会社時代。


美大では、タイポグラフィやエディトリアルデザイン、広告デザインに関する授業を受け、課題に取り組む日々でした。「大学で学ぶよりも就職した方が手っ取り早くデザイナーになれるのでは」と考えた時期もありましたが、今振り返るとしっかりと基本を学べたという点でよかったと思っています。

課題をこなすのに忙しい日々を過ごしながらも、編集プロダクション会社でのアルバイトも経験しました。児童書や子ども向けの工作本に差し込むイラストをひたすら描く仕事です。デザイナーを志すきっかけとなった「本を作ること」に携われた喜びや面白さは感じることができました。しかし、「イラストを描くだけ」という単純作業が多く、このまま仕事にするのはちょっと違うかもしれない…と感じていました。

周りが出版社への就職やデザイン部のある企業への就職が決まる中、僕は「なんとかなるだろう」と構えていて、あまり真面目に就職活動に取り組みませんでした(笑)。周りに、就職せずにフリーになる友人や自分で事務所を立ち上げる友人が多くいたためかもしれません。それでも「基本的なことは学んでおいた方がいいかな」と思い、小さなデザイン事務所へ就職することにしました。

1社目のデザイン会社では、仕事の進め方の基礎を学べました。企業のパンフレットや社内報を作る仕事を通して、「顧客とのコミュニケーション」の取り方やイメージを形に落とす方法など、デザイン視点でのビジネスのベースをしっかり身につけられたと思います。

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フリーランスとしてのキャリアを悩み抜き、再び企業へ転職。そしてWebデザインの世界へ。


僕が新卒の頃はちょうど「ITバブル」と言われていた時代でした。その影響も受け、HP作成などWebデザインにも関心を持ち、独学で知識を得ていました。そこで、1社目を退職した後フリーランスとして働くことを決めました。

転向後も友人・知人からの紹介で、ある程度順調に仕事をもらえていました。おかげさまで毎月一定の仕事をいただいていましたし、収益も安定していました。なによりも良かったのは、家族と一緒にいられる時間を確保できたことですね。時間の制限がなく、好きな時間に働けることは、フリーランスの良さでした。気付けば9年間もフリーで仕事をしていました。

しかし、フリーランスを長年続けていると、葛藤を抱えるようになります。固定案件が多くなればなるほど、新規案件にチャレンジすることや、誰かと一緒に仕事をすることへの憧れが日々増していきました。また、ITの進化によってWeb制作の業務が一人で受けられる規模ではなくなってきたという時代の変化も感じていました。そのため、再度企業への就職を決意します。10年近く続けたフリーランスから企業に戻る人は多くないと思うので、これはかなり大きなチャレンジでした。

転職先では、デザイン系よりもWebシステムに近い仕事がしたいと思い、システム開発会社に転職しました。この会社は、システム寄りの仕事でありつつ、アプリ開発や広告キャンペーンなど、仕事の幅が広いことを魅力に感じて選びました。

振り返ってみると、紙媒体からWebデザイン、システムからアプリ開発と徐々に仕事の内容をスライドさせていきましたが、デザインの幅を少しずつ広げられたように思います。かっこいいグラフィックデザインを作るよりも、「便利な道具を作ること」や、「いかに正確な情報を伝えるか」に魅力を感じるタイプであるため、自然とこういう道を選んできたのかもしれません。

「契約に関わるUX体験」をつくりあげたい。運命的なContractSとの出会い 


システム会社で4年間デザイナー、ディレクターとして勤めた後、toB向けサービスを展開している企業にUIデザイナーとして転職しました。企業の戦略に対し、より “ダイレクト” にデザインを効かせられる場所で貢献したいと考えたことがきっかけです。当時はまだtoB向けサービスのデザインは「地味で堅い」、「使い勝手があまりよくない」というイメージのあった時代でした。だからこそ、”そんな地味でかっこ悪いデザインを自分の力で変えてやろう”、という想いで入社しました。凝り固まった業界に、多様性のあるデザインを入れていくことにやりがいを感じました。

この会社では新しい機能を作る時の仕様の検討や、画面の作成を主な業務としていました。その過程で、お客様が本当に求めているのはどのようなことなのか、何に困っているのかを直接ヒアリングし、深堀りできたことはよい経験でした。「お客様が面倒だと思っていることをクリアにする」を最大のミッションに機能を作り上げたので、自信を持ってリリースできましたね。

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その頃、様々な会社のデザイナーとしての貢献の仕方や開発チームとしてあるべき姿を模索していく中で、ContractSに出会います。「契約マネジメント」についての話を聞いたときに、ContractSは契約においての「困っている業務」を“点”で解決しようとしているわけではなく、契約プロセスの構築を通した「線」で解決しようとしているんだと知り、その世界観に感銘を受けました。「契約書」だけでなく、契約における前後の業務まで含めたマネジメントを通して「契約に関わるUX体験をつくり上げていくこと」の難しさを感じると同時に、「デザイナーとしてそれをどうしたら体現できるんだろう」と、面白みを感じたことを覚えています。


デザイナーとして、ContractSの世界観やビジョンを形にするという挑戦。 


自分がContractSに入社することで何かができるという確信があったわけではありませんが、デザインすべき領域が広く、挑戦しがいがあると考え、転職を決めました。代表の笹原が実現したい世界観や、描いているビジョンを、どのように「デザイン」にして残すかが今自分に求められていることだと思っています。

僕自身は、「こういう工夫をしたらもっとお客様が楽になるかな」とか、「より良い体験をユーザーに提供するためにはどうすればよいか」を日々考えながら仕事をしています。常に色々な選択肢を頭の中に描きながら、「こうしたらどうなるか」とパズルのように当てはめていっている感じです。実はこれは趣味のボルダリングとも通じていて、ちょっと体の向きを変えたり体勢を変えたりと、体の動かし方を工夫することで、届かなかった場所に手が届くようになる。仕事も工夫次第で、できなかったことができるようになると考えています。

デザインの世界に身を置いている一番の理由は、「誰かの反応を見るのが嬉しい」ためです。僕の仕事によって「面倒くさいことがちょっとした工夫で楽になればよいな」と思っています。それが「かっこいいデザインよりも便利な道具を作りたい」という想いに繋がっていますね。仲間と一緒に、まだ世に認識されていないバリューを形にしていきたいです。

ContractSへ興味をもってくださった方はぜひご応募をお待ちしています!
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