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文脈で考える最初のステップ

物事を考えて、整理し、選択し、決定するのに、まず最初に必要なことはリサーチです。現状の把握は、事実を把握する以上に、事実に至ったプロセスを把握することが大切です。

選択肢を突きつけられた時に、いきなりAとBを選べと言われると、AとBについて一生懸命に考えますが、むしろ、「AとBを選べという状況に陥った理由」にこそ選択のための大切なヒントがあり、その中に存在する連続する因果関係を見つけ出す必要があるのです。それを見つけることこそがコンテクストシンキングには大切なことなのです。
(「連続する因果関係」という言葉は、楠木建著「ストーリーとしての競争戦略」の中で出てきます)

さて、コンテクストシンキングでは、「思考して選択すること」=「理想に近くこと」と定義していますが、この”理想”に正解はあるのでしょうか?

私は”ある”と思っています。

例えば、”稼ぐ”を選んだ場合、稼ぎ方にいくつかあることに気づきます。誰よりも選ばれることで誰よりも購入されることで稼ぐ、のが王道でしょうか。商品やサービスに詳しくない人をターゲットにすれば、都合の悪いことはお客さんに黙っていればいいのかもしれません。商品やサービスについて情報格差があるなら、何も知らない人に売るのも稼ぎ方の1つです。

仮にですが、稼ぐための売り方がこの3つしかないとしたら、いずれかを選択して、”稼ぐ”を実現することになります。目的を実現するための手段は、どれか1つを選んで努力するものです。

そういう意味で、ちゃんと考えて選んだ全ての選択は正しいと言えます。

話を戻しますと、リサーチの1つの対象が、先に挙げた”理想に近くための3つの手段”という具合に、”全ての手段”を洗い出すことなのです。本当に全てを考え抜いたかどうかは、思考者の”型”によります。

ただ、これはできない80%の人がやることです。できちゃう20%派は、全て洗い出さずとも、いとも簡単に正解を選べてしまうのだから羨まし過ぎます。

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