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画像生成AIでストーリーボードの作り方

初めまして、Creative Alchemistのコンスタンスです。

普段はワークショップでビジュアルファシリテーションを行っています。
議論に参加しながら、
その場で言葉を絵にすることが仕事の約3割を
占めています。

残りの7割は広告業界で
アートディレクションとビジュアルコミュニケーションに携わっています。

最近、画像生成AIが人気で、
社内でもどういうふうに活かせるかの議論が
頻繁に行われています。

仕事でどのように画像生成AIを活用できるかを
ずっと考え続けていて、
色々試してみたところ、
偶然にも、カスタマージャーニーをビジュアル化する
機会があり、それに画像生成AIを使用してみました。

実際の成果物として絵を納品するわけではなく、
コミュニケーションを活発化させ、
新たなアイデアを生み出すためのビジュアルとして
活用しています。

画像生成AIの版権に関する問題が
グレーの部分も多いため、
カンプや絵コンテのレベルで使用しています。

既に利用されている方ならご存知かもしれませんが、
画像生成AIを使用して同じ人物を
複数のシーンで登場させるのは難しいですよね。
しかし、作業効率化を考えて、
完成品ではなくても、
議論を円滑に進めるためのビジュアルとして、
ストーリーボードで同じ人物を登場させた様々な
シーンを作成しました。

これらを共有したいと思います。

デザインから考える

まずは共感を得やすいために、
ストーリーに登場する人物のイメージと
ペルソナ像を考えてみました。
先に自分でイラストで描いたスケッチを
Midjourneyに入れて再現してもらう方法もありますが、
今回は全部でMidjourneyで作りたいと思います。

Midjourneyの協力を得て、
制作したキャラーシートです!

設定的にラテン系のちょっとムーディーな
男の子にしましたので、色もムーディーになっちゃったけど(笑) ストーリーボードとは言え、
色とシーンの雰囲気を表現したいので、顔の形と
着彩イメージを繰り返し指示して整えていきます。

思い通りの絵になるまで、
何十回も繰り返して生成します…
この絵でいくことにしました

Midjourneyである程度スタイルを出してみました。
ストーリーボードなので、
ある程度余白を残してあえてイラストっぽさを
残します。

次は全身のイメージです:

完璧ではないですが、
ある程度上半身のスタイルをキープしつつ、
キャラクターの三面図っぽく描いてくれます。

エモーションチャートを作る

次はあらゆるシーンで登場してもらうために、
あらゆる表情の基礎を作ります。

イラストが少し崩れていても、
見た目の雰囲気や服装が似ていれば問題ありません。
同じ登場人物を再現するためには、
MidjourneyのBlend機能が重要ですが、
なるべく元のイメージに近づけるよう
努力して生成します。

カットが多いストーリーボードなら
表情のバリエションをもっと増やしてもいいですが、
やりながらでも大丈夫です。

ある程度ベースになるものが集まったら次はMidjourneyのBlend機能XPromptでどんどんシーンを作ります!

入力イメージ:

雨の中で幸せー的なシーンを作りたいので、笑ってる表情と組み合わせてみました。
素敵な笑顔ありがとう!
思った以上に笑ってくれましたw

その流れで、シチュエーションを変えながらやってみましたが、
一番難しかったのはやはりベースの絵もある程度あらゆるポーズで作った方が生成しやすいと思いました。

カメラのアングルも指定しにくいので、
ある程度Photoshopで編集しました。

最近AIが搭載されているPhotoshop Betaでさらに編集のスピードが上がってます。AIツールを組み合わせて使うことで、もっとクリエイティブの部分の集中できますね。

お金に困っている少年がモヤモヤしながら道を歩いてたら捨てられた犬を見つけて、飼うかどうかを悩んだが結局飼うことになり、それでもお金ないのはやはり辛いので毎日欠かさずストリートパフォーマンスやってたら、お金はないけど、別の形の幸せが見つかりました的なストーリーです。(仕事で使ったものは流石に見せれないので今回の記事用にぱぱっと作りました)

Key Takeaways

みなさんいかがでしょうか?
今後もこのやり方で色々活用できそうですが、
この実験を通して抑えておきたいポイント3つあるともいます。

作業時間の短縮

これぐらいのクオリティーで、
通常なら2、3ヶ月かかる作業を一晩で完成させました。

プロンプトでストーリーテリング力を鍛える

普段は作業時間を確保するために素早くアイデーションを行っていましたが、今回はAIが制作を手伝ってくれるため、ストーリーの描写やクライアントとの
コミュニケーションを考える時間が増えました。

AIに指示を出すというプロセス自体が
スキルの一部であり、
それを言語化することが重要だと感じました。

コミュニケーションに時間を使う

とはいえMidjourneyのようなAIは、
たくさんのイラストレーターやアーティストの
絵から学習しているので、
一つの完成品を作るよりも、
このような画像生成AIを活用して議論の活性化、
カンプ作りとブレインストーミングをすることで、
対話できる時間が作れるようになったと実感しました。

みなさんも是非作ってみて、
どういうストーリーが描けるかを試してみてください!

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