【第0回】これからのアニメーションビジネス
はじめに
この記事では複数項にわたってアニメーションビジネスの現状や今後について経営コンサルタントの視点からみつめていく。筆者はコンサルタントの卵であるがコンテンツ産業全般に対して提言できる目途が立っていない。一方でアニメーターの賃金や労働時間などの労働状況を業界全体で改善したいと日頃から考えていることから、今後アニメーションビジネスとどのように向き合ていくべきかを発信したいと思い、この記事を書くことになった。
アニメーションビジネスについては卒論でも書く予定であるため、既にデスクトップから得られる情報 + 書籍や雑誌などの情報などは一定程度獲得したうえで、本記事を執筆しようと考えている。このアプローチでは現場のアニメーターの実態が必ずしも反映されないため、現場の方が記事を読むと違和感を覚えるかもしれない。そのため、アニメーターの現場の考え等ができる限り反映できるように、記事を執筆する傍らTwitterより現場の意見を集め、より現実味を帯びた内容にしようと考えている。
本記事の対象者
経営者やアニメーター以外にもアニメーションビジネスに関心のあるビジネスマン、アニメが好きなファン、アニメーション業界を改善したいと考える方など幅広い方に本記事を読んでもらい、アニメーションビジネスの素養を身に着け、これからの時代を作るうえで必要な議論ができるようになればよいと思っている
本記事で取り扱うテーマ
本記事ではいくつかのテーマにわたって、アニメーションビジネスを読み解いていく。初心者でも理解できるような構成を心掛けているため、
アニメーションビジネスの概要
アニメーションビジネスを知らない方を対象に、どのようにアニメーションビジネスが行われているのか?を歴史的な経緯と共に説明する
コンテンツ産業からみたアニメーションビジネスの位置づけ
アニメーションビジネスは映画業界や出版業界、音楽業界、玩具業界、ゲーム業界、広告業界、観光業界 … など様々な業界と結びつき、大規模なIPビジネスの経済圏を構築している
鬼滅の刃を参考に、IPビジネスが生み出しうるIPビジネスの経済圏について説明を行いつつ、アニメーションビジネスがどのように経済圏の構築に寄与しているのかを説明する
アニメーションビジネスの商流/収益構造や資金調達方法
アニメーションビジネスは様々な業界と密に結びついていることから、IPビジネス圏から稼いだ収益の配分構造は複雑になっている
特にアニメは製作委員会方式と呼ばれる民法上の組合から成立しており、この組合方式が最終的にはアニメーターへの還元の原資となっている
ufotableやMAPPAを参考に、アニメーションを生み出す原資がどのように調達され、収益を稼ぎ、そしてかアニメーターへ還元されるかを説明する
アニメーションビジネスのPL/BS構造
3章にてアニメーションビジネスの商流/収益構造や資金調達方式について説明を行う一方で、経営を行う観点からは会計上の項目としてどのように紐づいているかを把握することが重要になってくる
筆者は会計の知識がないので専門的な話を行うことはできないが、健全なアニメーションビジネスを行うために必要な項目について、会計上の観点からどのように経営上管理すべきかを説明する
アニメーションビジネスの株式市場からの評価
近年はアニメーションビジネスが生み出すIP経済圏のポテンシャルが高く評価されていることもあり、アニメ制作会社が放送局などに買収されているケースが増えてきている。
日テレがスタジオジブリ子会社を買収した例を参考に、アニメーションビジネスが投資家からどのように評価されているのか?について説明する
アニメーションビジネスのトレンド/競争環境
鬼滅の刃が大ヒットして以来、企画や流通、制作などアニメーション制作のバリューチェーン全体にわたって、アニメーションビジネスの戦略も刻一刻と変化し続けている
推しの子や葬送のフリーレンを参考にアニメーションビジネスの国内外のトレンドおよび企業の競争優位性についてビジネスモデルの観点から説明する
アニメーションビジネスの労働環境
アニメーションビジネスについては労働の実態上、正規の契約社員よりもフリーランスとして扱われることが妥当なケースが多い一方で、健全にアニメーションビジネスに従事する上では適切な労働環境下で働くことが必要不可欠である
また、アニメーションビジネスは製作委員会方式の利害調整の関係上、酷使的な扱いを受けることがあり下請法の問題点とされるケースも存在する
政府がこれらの問題についてどのように向きあい、是正に努めてきたのかを中心に説明する
これからのアニメーションビジネス
IP経済圏は国内にとどまらず、韓国や東南アジア諸国、アメリカサウジアラビアなど今でも経済圏を拡大し続けている
グローバルなコンテンツ産業の動向を踏まえて、アニメーションビジネスが今後どのような方向に羅針盤が向いていくのか?をコンサルタントの視点から説明する
アニメーションビジネスのこれからと向き合うべき課題
これからも健全にアニメーションビジネスが成長することを実現する上では、いくつかの経営上または労働環境上の課題がいくつか存在する
これらの課題についてどのように解決していくべきか?について筆者の見解を踏まえて提言していく
おわりに
大学の論文の締め切りが1月末ということもあり、1月末には一通りの記事の完了したいと考えている。筆者自身こうした記事を作成する経験がなく、かつあまり得意な領域ではないので記事を一通りかけるかすら心配な側面はある。一方で、これからの時代を作るのは若者である自分たちの世代であり、今後もアニメーションビジネスの継続的な発展を願う上では責務を感じる。この記事が今後のアニメーションビジネスを作る土台となってほしいと期待を寄せ、この記事を書きあげていきたい
(目途は立ってないけど、業界人の方にインタビューを行いながら、記事をアップデートできればなぁとか思ってますw)
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