【野球ルール】バント時の捕手との接触は守備妨害なのか?規定を読み解く専門家の意見も聞いてみたい

7/13の西武対ロッテの試合で守備妨害があったそうです。そのシーンがこちら。

無死一塁の場面。打者はバントをしたが、打球を処理しようとした捕手と接触し守備妨害となった。一塁走者は一塁に戻され、一死一塁でスタート。

今日はこれが本当に守備妨害だったのか探ってみます。

7.11 守備側の権利優先

まず守備と走塁では、守備側に優先権があります。

 攻撃側チームのプレーヤー、ベースコーチまたはその他のメンバーは、打球あるいは送球を処理しようとしている野手の守備を妨げないように、必要に応じて自己の占めている場所(ダッグアウト内またはブルペンを含む)を譲らなければならない。

野球をやっている人なら誰でも知っているように、この規定通り、守備側に優先権があります。この権利を破ると守備妨害と認定されます。このことは、同じように次の規定でも確認されます。

7.08b 走者のインターフェア

 走者が、送球を故意に妨げた場合、または打球を処理しようとしている野手の妨げになった場合。
【原注1】 故意かどうか関係ない
 打球(フェアボールとファウルボールとの区別なく)を処理しようとしている野手の妨げになったと審判員によって認められた走者は、それが故意であったか故意でなかったかの区別なくアウトになる。

ほぼ同じ内容のことを書いていますが、"故意かどうかは関係ない"という点が付け加えられているのが特徴だと思います。たとえ偶然だったとしても守備を妨害したら適用されるということですね。では次はどうでしょうか?

7.09j 走者が打球処理中の野手を妨害

 走者が打球を処理しようとしている野手を避けなかったか、あるいは送球を故意に妨げた場合。
 ただし、2人以上の野手が、接近して打球を処理しようとしており、走者がそのうち1人か2人以上の野手に接触したときには、審判員は、それらの野手のうちから、本規則の適用を受けるのに最もふさわしい位置にあった野手を1人決定して、その野手に触れた場合に限ってアウトを宣告する。(7.08b:走者アウト〜インターフェアの項参照)
原注
 捕手が打球を処理しようとしているときに、捕手と1塁へ向かう打者走者とが接触した場合は、守備妨害も走塁妨害もなかったとみなされて何も宣告されない。

ここも同じような内容が確認されますが、他と違うのは"例外"が規定されているところなのかなという気がします。

ではその例外とは何かというと、一つは「ただし」以下の文、もう一つは「原注」の部分です。特に前者は分かりにくいところがありますが、簡単に書くと

プレーに関係ない野手と接触した場合

打者走者が一塁に向かうときに、打球処理を行っている捕手と接触した場合

この二点に関しては、守備妨害ではないとみなされるようです。特に、後者の点は、バントを想定した規定なのではないかという気さえします。

とすると、あれっ?となりますね。
今回のバントのケースは、この例外に当たるのではないでしょうか?

ということで

今回は英語ではなく、野球のルールを取り上げてみました。
普段からルールの読み解きをやっているわけではないので素人同然ですが、素人なりに考えると、今回のケースは守備妨害ではないんじゃないのと思ってしまいます。皆さんはどう思うでしょうか?

ご意見・ご感想あればお待ちしております。

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