【野球小噺】大谷フィーバーの熱狂がちょっと嫌なフェーズに入ったという話

大谷フィーバーがまた違うフェーズに入ったように感じます。

まずリアル二刀流から始まり、ベーブ・ルースとの優劣論争、ホームランリーダー、オールスターでの三刀流を経て、今は人間性に脚光が当たる段階に来ました。

塁審に挨拶をするとか、相手を気遣うとか、ゴミを拾うとか、そういった大谷の振る舞いが注目を浴び、議論の的になっている感があります。

ロールモデル

こんな感じでゴミを拾ってゴミ箱に捨てる、本来は誰でもできるはずなのに誰もやらないことを平然でやっているのは、本当にすごいことで頭が下がります。

こういった行動は、外国人には世界のrole modelと映っているようです。

この段階においては異論はありません。

日本の価値か?

ただこの行動が大谷のpersonality/性格から離れ、「これこそが日本の価値観なんだ」と思ってしまう方も中にはいて、私自身としては、「いや、日本人そこまで洗練されてないよ」と思うところがあるので、その点のやり取りを楽しくやりました。

I think it's beautiful that he is bringing the best values of Japan over to this continent and spreading them all over the world.
翔平はこの大陸に日本の最高の価値をもたらし、世界中に広めてくれた。これは本当に美しいことだと思う。
...cleaness is one of the good things in Japan, but I think very few people pick litter. So that's his greatness.
綺麗さはたしかに日本の良さたけど、ゴミを拾う人なんてほとんどいないよ。だから、これはあくまで彼の素晴らしさ

日本の文化、日本の価値というと、日本人みんながゴミを拾うように教育され、実際にやっていると錯覚してしまいますが、そうではないよと。このへんは賛否あると思いますが、個人的には日本礼賛にならないように注意したいところです。

ヒロイズム 

また別に検証したわけでも、特に詳しいわけでもないですが、社会に閉塞感が漂うと、誰かカリズマティックな人物を欲してしまうというヒロイズム/heroismがここには入り込んでいるように思います。

特に、欧米の人にとってはキリスト以来の伝統ですから非常に根深く、その人物に社会の不合理を一新するよう託してしまうのは、彼らにとってある意味当たり前でありますが、やはりそこには危険性も漂います。一旦持ち上げられた人物は、同時に切り捨てられるのも早いからです。キリストが磔にされたように、大谷がそうならないように祈りたいですし、同じ日本人としてはどこかで守っていくということもやっていかないといけないのではと思っているところでした。

ということで

今回はちょっと大谷への熱狂が少し不安なフェーズに入ったってことを書きました。

皆さんはどう思うでしょうか?
ご意見・ご感想お待ちしております。

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