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【12/22オンラインセミナー開催レポート】ご契約施設様の約30%が児発・放デイの開設意向ありと回答!放デイ開設の先輩の成功事例とVISHが提供する無償の連絡ツールを紹介します!

2023年12月22日、VISH株式会社は、「ご契約施設様の約30%が児発・放デイの開設意向ありと回答!放デイ開設の先輩の成功事例とVISHが提供する無償の連絡ツールを紹介します!」と題したWebセミナーを開催し、放課後等デイサービスを運営されている特定非営利活動法人まんぷく 代表理事 二原詩帆様にご登壇頂き、お話を伺いました。

登壇者


二原詩帆様

特定非営利活動法人まんぷく 代表理事 二原詩帆様

自身が障害を持つ子どもの親であり、同じ障害児の保護者が様々なことに困っていることを知る。特に地元に障害児の施設が少ないことが問題になっており、自身で施設を立ち上げることを決意。2011年9月宮崎県小林市にNPO法人まんぷくを設立。同年11月に放課後等デイサービス「ジェナ」を開所した。ジェナでは、子どもたちの自立を目標に基本的生活習慣の習得や社会性を身につけるよう個々の支援を行っている。


柳田翔悟

VISH株式会社 コノベルプロダクトチーム 柳田翔悟

前職では循環器系医療機器の営業を経て、2021年にVISHに入社。入社後、幼稚園営業を行いながら「コノベル」プロダクトの立ち上げに従事し、プロダクトの事業成長を牽引。幼稚園と児童発達支援・放課後等デイサービスの両方の業界の経験から見えてきた「幼稚園業界の今後」について語る。


1. 業界全体についての現状と将来について

40年間で出生数が半減

柳田 日本の出生数は約40年前の1982年には150万人を超えていました。それから約40年後の2022年には77万人とついに80万人を下回り、この40年間で生まれる子どもの数は約半数にまで減少しました。
子どもたちへの支援体制は、こども家庭庁が「こども誰でも通園制度」の制定をしたり、子ども食堂、一時預かり事業、児童館学童など、全国の各施設で様々な事業が行われています。子どもたちと保護者には様々な選択肢を、施設には運営の多角化を国が推奨している状態です。今後も全国各地で様々な支援体制が構築されていくと考えています。
その支援体制の中の選択肢の一つとして、児発・放デイも挙げられており、今回は、その児発・放デイを中心にお話しします。

児発・放デイの利用者数が1年間で3万人増、国の予算は倍増

柳田 児発・放デイの利用者数ですが、1ヵ月の平均利用人数を見ると、平成29(2017)年の17万844人に対し、平成30(2018)年は20万1803人と、3万人以上、前年比118%に増えている状態です。
利用者数の増加に伴い、教育・保育に限らず、療育の受け皿も拡大しています。加えて療育に関わる職員の人員加配などの実態を踏まえ、平成29年の400億円程度から平成30年には880億円程度と、国は障害児保育に対しての予算を倍以上に拡充しました。

社会的に認められてきた療育

柳田 児発・放デイの利用者が増えた背景として、国が推奨したり、多くの予算が捻出された事実がある通り、障害児に対して療育が必要だと社会的に認められてきたことが一番大きな要因ではないかと考えています。
厚生労働省では障害児の通所支援のあり方に対して、様々な報告がなされています。最近では、待機児童数自体は減ったものの、いかに質の高い保育や教育の提供を持続させていくかが課題となっています。今後は、幼稚園・保育園と、児発・放デイのインクルーシブの実現により、子どもたちへの一体的な支援を検討すべき、という報告が国からも提示されています。
幼稚園や保育園などが、様々な関係機関と協働しつつ、多様な保育、保護者に対しては子育て支援のニーズを、地域全体で受け止められる環境整備が重要ではないかと考えています。

2. 既存顧客アンケート結果について

約30%が開所準備中・検討中と回答

柳田 次に弊社が「園支援システム+バスキャッチ」をご利用の皆様に実施したアンケート結果をご報告します。このアンケートを実施した背景は、先ほどお話しした出生数の減少や障害と診断される子どもたちの増加、多様化するサービスのニーズは増えていくものの、職員が不足しているなど、幼児教育・保育の世界では様々な課題が山積しています。こうした課題に対して包括的に子どもたちを支援していくことを目的としたインクルーシブ教育や保育が注目される中、現場の先生や園長先生たちは、インクルーシブ教育や障害者の療育に対して、どういった意向を持っているのかを調査しました。

まず「児発・放デイを今後開所する予定はございますか」というご質問に対して、運営している、または開所準備中・検討中と回答した園は約30%、特に開設の意向は今後もないと回答した園は約70%という結果になりました。

この結果を受け、幼稚園や保育園で新たに児発・放デイを開所し、子どもたちの受け皿の確保を考えている園が3割もあることがわかりました。今後は子どもたちと保護者が安心できる居場所の確保が重要になると考えています。

3.「コノベル」開発ストーリー

幼稚園・保育園と児発・放デイとの違い

柳田 弊社は2010年12月より幼稚園、保育園、認定こども園向けに「園支援システム+バスキャッチ」サービスを提供しています。そんな弊社がなぜ児発・放デイ向けに新たにサービスを作ったのか、その背景をお話しします。

皆様にご利用いただいている「園支援システム+バスキャッチ」は、幼稚園、保育園、認定こども園向けに開発されたシステムです。実は児発・放デイでもごく一部の事業所様にご利用いただいている実績がございます。また、今回特別ゲストとしてご登壇いただいている放課後等デイサービス「ジェナ」さんは、2020年12月から「園支援システム+バスキャッチ」をご利用いただいておりました。「園支援システム+バスキャッチ」は、施設と保護者との連絡ツールという部分で強みがありますが、幼稚園・保育園、児発・放デイという世界ではそれぞれ施設の運営に違いがあります。

 一例を挙げると、まず幼稚園・保育園は<毎日通う>ことが前提です。それに対して児発・放デイでは、月当たりの利用上限日数が決まっており、<予約した子どもが利用できる>サービスです。このようにそもそも通所の概念が違うということが「ジェナ」さんや導入いただいている施設のお話を聞いている中でわかってきました。

児発・放デイの人たちを少しでも笑顔に

柳田 児発・放デイの一部の業務に関しては、「園支援システム+バスキャッチ」の機能で、ある程度対応することは可能です。ですが、「園支援システム+バスキャッチ」は児発・放デイ向け開発されたシステムではありませんので、職員や支援員の皆さんの負担を軽減できる機能がないことが現実でした。こういった現状を踏まえ、まだICT化が進んでいない児発・放デイに関わる全ての人たちを少しでも笑顔にするべく、新たに児発・放デイに特化したシステムとしてプロジェクトを始動しました。 

「コノベル」というサービス名は、児発・放デイと保護者の方との連絡をベルに例え、子どもたちに関する連絡を表現し、「コノベル」という造語で名前をつけました。
児発・放デイに特化した機能としては、児発・放デイの通所の概念に合わせた利用申請、欠席連絡、児発・放デイ特有の受給者証と呼ばれる証明書の管理、児発・放デイに特化したより詳細な療育の内容が記載できる連絡帳機能などが搭載されています。

4.「コノベル」導入施設「ジェナ」さんのお話

柳田 ここからは実際に放デイを運営され、「コノベル」をご利用いただいている「ジェナ」の二原様に放課後等デイサービスについていろいろとお伺いします。

ー 放デイを立ち上げた経緯は?

二原  私が放デイを立ち上げた経緯は、私に障害を持つ子どもがいまして、その子を安心して預けられる場所を探したんですけど、田舎ということもあって、市内に放デイが1ヵ所しかありませんでした。選ぶこともできないし、自分が安心して預けられないと感じ、だったら自分の子どもと同じように障がいを抱える子どもを預けられる場所を提供したいと思い、自らが立ち上げをしました。

ー そもそも児発・放デイがどのような施設で何を目指しているのか?

二原 まず、児発と放デイは一人ひとりに合わせた支援を行う点では共通していますが、対象年齢が違います。児発は小学校に入学前の「未就学児」が対象で、放デイは学校に通う18歳までの「就学児(大学生は除く)」が対象です。
 
放デイといっても、運動に特化しているところ、発達障害のある子どもたちに勉強を教えるところなど、いろいろなかたちがあります。「ジェナ」の話をしますと、放デイは18歳で卒業になりますので、18歳以降に社会に出て、社会のルールの中で生活ができるように、自立を目指していろいろと支援をしています。例えば、お風呂に1人で入ることができない子どもが、お風呂に自分で入ることができるとか、すごくささいなことなんですけど、生活をしていくために必要なこと、大事なことを教えて支援しています。それができるようになって、卒業していくことを目標にしています。

ー 児発・放デイを立ち上げるには?

二原 各市町村には福祉計画があり、その福祉計画の中でこの何年間にいくつの子どもの施設を建てます、という計画があります。そこに枠があるかどうかをまず確かめる必要があります。その上で県や市の福祉課に相談をして、立ち上げができるかを確認することになります。
もう一つが、人員と資金の確保です。放デイにはサービス管理責任者が必要なのでその人材確保が必須です。資金に関しては2ヵ月遅れで報酬が支給されますので、最初の2ヵ月間の運転資金の確保が必要です。設備についても基準がありますので、その基準をクリアしなければなりません。

ー 放デイの利用者が増えた要因や背景は?

二原  放デイを利用したい子どもたちが増えていて、施設に入れない子どもたちがたくさん出てきているのは現実です。その背景としては、世間が発達障害とか障害を持った子どもたちに対する支援が必要だ、ということを認めるようになったのが一番だと思います。それに伴い、自分の子どもに障害があることを受け入れ難かった保護者が受け入れて、療育も大事だと考えが変わってきて、放デイに需要が増えていると感じています。

ー インクルーシブ教育・保育、保育と療育について

二原 障害を持っている子どもたちは、ちょっと特別というか、それなりに特徴がある子どもたちですので、やはり手がかかります。何かしないといけないこと、伝えないといけないことが、健常児よりもたくさんあると思います。
 
インクルーシブの観点でいうと、小さい頃に同じ場所で一緒に生活をしていると、健常児の子どもたちは障害を持った子どもたちに対しての偏見が本当になくなります。この子はこういった子だと、きちんと理解してくれる力がとてもつくので、ゆくゆく一緒に生活していく中では、そういった子どもたちと幼稚園、保育園などで一緒に生活していくのは大事だと思います。
ただ、療育の観点でいうと、やはりいろいろと調整しないといけない場面や、環境設定をしないといけない場面とかも出てきますので、まったく一緒とはいかなくとも、何か一緒に生活ができるといいと思います。

ー 「コノベル」導入の背景ときっかけは?

二原 もともと「園支援システム+バスキャッチ」は宮崎市のある幼稚園さんに紹介してもらいました。実際に使ってみると、職員の負担がとても減ってきました。放デイでは書類をたくさん作らなければなりません。私たちの管理が悪かったのですが、いろいろなところにファイルが散らばっていて、きちんと整理されていない状況でやっていました。
それが一つのシステムを使うことによって、情報が集約・一元化できて、検索ができたりと便利になりました。
 
職員の業務が非常に楽になったので、ずっと使い続けたいと思いました。でも幼稚園や保育園との違いがあって、VISH株式会社にこれをどうにか放デイ用にしていただけないかと相談をさせていただいて、「コノベル」が使えるようになりました。
 
ただ、一つだけ大変だったのは、「園支援システム+バスキャッチ」から「コノベル」への移行によって、保護者にもシステムが変わったこと、使い方がちょっと変わったことを説明する必要がありました。でも、「コノベル」を使うことによって便利になるのはわかっていたので、説明には惜しみなく時間を使いました。

ー 「コノベル」をどういった場面で活用することが多いですか?

二原 連絡帳機能が私たちには一番便利ですね。保護者に伝えたいことや、保護者から伝えられたことを、後から見ることができ、記録として残るのはとてもよかったです。あとは業務情報が一元化されて、みんなにわざわざ情報を伝えなくても、みんなで共有できます。共有できることによって、支援のやり方も、同じ方向性を見てできるようになってきたと思います。

ー 保護者と放デイの双方のメリットは?

二原 以前は保護者に朝慌てて連絡帳を書いてもらいましたが、それがスマホでできるところ、うちに来るまでに連絡帳を書いてくださればいいところもメリットの一つです。写真の機能がついたことによって、保護者からは薬の投薬依頼とかも、薬の写真やお薬手帳を写真で送ってくださいます。こちらからも、保護者に文章だけでは伝えにくい連絡を写真で送れるようになって、保護者からも喜ばれています。
 
柳田 療育の現場でも、子どもたちの成長を写真とかで伝えてあげるのは、保護者に喜んでいただけるのですね。
 
二原 そうですね。文章でわからないことでも、写真で子どもの様子がわかるので、目で見てわかるのはとてもいいと思います。

ー 今後開所を検討している、また検討してみようと感じた皆様に向けてメッセージをお願いします!

二原 私たちにはちょっとできないことがあります。それは幼稚園や保育園と違って、健常児の子どもをきちんと見ていないところです。うちに来ている子どもたちはいろいろな障害を持っているので、その子たちが本当に社会に溶け込めるかどうかを測れるものさしがないんです。幼稚園や保育園の先生たちが子どもの成長をよく知っていて、その上で療育ができることはとても素晴らしいことだと思います。ぜひそういう施設が増えてほしいと思います。

柳田 インクルーシブに注目が集る中、療育と保育は必ずしもすべてが融合できるわけではないのですが、それらも踏まえて皆様ご参考にしていただけたらなと思います。

5.「コノベル」のご紹介

柳田 ここからは2024年4月以降に、新しく児発・放デイを開所したいとお考えの方向けにご案内をします。児発・放デイの開所準備でご多忙かと思いますが、保護者と連絡をよりスムーズにしていただくために、弊社のシステムを例とした連絡ツールの運用までのイメージをご案内いたします。

運用開始までの流れ

柳田 4月に「コノベル」の運用開始を目指すとすると、3月までに「コノベル」のアカウントを作成していただき、3月10日頃までに利用者の情報登録、初期設定をしていただくと、余裕を持ってシステム運用の準備を進めることができます。
 
利用者の情報登録、初期設定などは皆様が「園支援システム+バスキャッチ」を導入していただいたときと同様です。保護者にアプリを登録していただいたり、テストメールを送ったりという作業も同様です。
施設の利用登録者が10名~20名であれば、1週間~2週間で準備を進めていただくこともできます。

3ステップで簡単登録

柳田 アカウントの作成は簡単に3ステップで登録できます。まずはステップ1のQRコードを読み取って、施設情報を入れていただくだけで、アカウントの発行は完了します。「園支援システム+バスキャッチ」と比べると、かなりアカウントの発行作業が簡単になっています。
「コノベル」は基本的な機能をすべて無料でご利用いただけますのでぜひご登録してみてください。

二原様、本日ご参加いただきました皆様、最後までありがとうございました。


児童発達支援・放課後等デイサービス向けクラウドサービス
「コノベル」について

「コノベル」は職員・支援員が「療育」に最大限の時間を充てることができるように、日々の事務作業を効率化し、貴重な「時間」と「ゆとり」を生み出すためのクラウドサービスとして注目されています。保育者と保護者の日々の連絡・記録をデジタル化して、業務の効率向上を図ることで、支援の質を向上させ、子どもたちとの豊かな時間を築く手助けとなっています。基本的な機能についてはすべて無料でご利用いただけます。
 
コノベル公式ホームページ: https://conobell.com/