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電力の使用による排出量(出題編)

電力の使用による排出量はスコープ2
発電に用いる燃料の採掘、輸送および送電による排出量はスコープ3
この認識は正しいのですが、バリューチェーン全体を見渡すと?となることがありませんか?

まず始めに、カテゴリー3の定義を確認しましょう。

原本「Technical Guidance for scope3 Emissions ver1」にあたるのが王道ですが、日本語訳「スコープ3排出量の算定技術ガイダンス」をご案内。

これを踏まえて、考えてみます。

発電に係わる事業者は、大きく分けるとこのようになるかと思いますが、それぞれは、どのように自社の排出量を算定しているのでしょうか。

企業A:燃料採掘事業者
企業B:発電事業者
企業C:送電事業者
企業D:最終需要家

簡便のため、以下のように仮定します。

  • 企業Aは採掘にあたり燃料のみを使用する

  • 企業Bは発電した電力を全て企業Dに販売する

  • 企業Bは自社では電力を使用しない

  • 企業Cは企業Bの電力を全量企業Dに送電する

  • 企業Cが企業Dへの送電に当たり10 tCO2相当のロスを生じる

  • 企業Dは電力を全量企業Bから調達し、その量は90 tCO2相当

とすると、それぞれの企業は、このように報告することになります。

電気のバリューチェーンにわたる排出量の報告の仕方

さぁ、皆さん、予想どおりだったでしょうか?
ここで解説してもよいのですが、一度皆さんご自身で考えてみて下さい。
算定を進めていくと数々の???に遭遇するでしょうから、基本に戻って考える癖を付けておくと、この後楽になります。

わたしも、「魚(結果)」ではなく「釣り方(過程)」をお伝えしようと思いますので、是非ともフォローして頂いて、活用してもらえれば幸いです。

ということで、解説編をお楽しみに。


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