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クレジット価格の二極化

皆さん、RE100というイニシアチブはご存知ですか?
2014年に結成された、事業で使用する電力を100%再エネ電力にすることを目標とする企業連合で、日本企業は、2022年4月現在 66社です。

ですので、参加している企業は、太陽光発電や風力発電などの再エネの発電所を自社で所有したり、電力会社から調達したり、オンサイト/オフサイトPPAという仕組みで調達したりと、様々な手段を講じています。

しかしながら、国内では直接的に再エネ電力を調達する選択肢が海外ほど多くないため、間接的に再エネ電力を使用したことにできる「カーボンクレジット」というものも、活用しています。

国内のクレジットはこれまた選択肢は殆ど無く、その中で代表的なものは「J-クレジット」と言われるものです。今までは、需要もなく鳴かず飛ばずでしたが、事情が変わってきました。というのも、同じJ-クレジットでも、RE100に使えるものとそうでないものがあるんです。

簡単に言うと、「再エネ発電」により生み出されたクレジットはOK、「省エネ」によるものはNGです。ということで、このように、再エネ系は省エネ系の2倍のプライスとなっています。

私は、J-クレジットの全身である国内クレジットが開始された2008年から長らく携わっており、当時を知る人間としては感慨深いものがあります。というのも、中小事業者の排出削減を目的に導入されましたが、全く人気が無く、その後東日本大震災があったこともあり、風前の灯ともなった時期がありました。1トン数百円、値段がつかずに持てあまして、寄付する事業者等もあったほどでした。

私としては、もっと多様な取り組みからクレジットが生まれて欲しいとの思いから、同じJ-クレジットでも、森林吸収によるクレジット(グリーン)、さらに、海域から生まれるクレジット(Jブルークレジット)の発掘に、軸足を移しています。これから、少しずつ紹介していきたいと思います。


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