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サウジアラビアを視察してきました(その五)

リヤドからは、空路でアルウラ国際空港 (ULH) へ。
「観光の首都」と位置づけられているだけあって、空港も近代的。
夜のフライトではありましたが、観光客で賑わっていました。

アルウラ国際空港 (ULH)

それからバスで、ホテルへ移動しましたが、夜間だったこともあり道中は前回と何ら変わることの無い、殺伐とした風景が続いていたところ、到着すると、唖然という以外言葉が見つかりませんでした。

今回滞在したアルウラのホテル(SHADEN HOTEL)

そこに忽然と現れたのは、ドバイやアブダビと何ら変わらない、超豪華なラグジュアリーリゾート、「SHADEN HOTEL」でした。

宿泊客は、メインロッジでチェックインし、それぞれの部屋にはカートでアクセスするスタイル。レストランも瀟洒なら、ロッジもゴージャス。ウェルカムスウィートも用意されるなど、ホスピタリティ満載でした。

室内の様子

14年前に宿泊したのは、当時殆ど存在しなかったと思われるホテルの一つ「ARAC HOTEL」。建物の周囲は「砂漠」。一応敷地内は緑化されているものの、Wi-Fiも使い物にならず、リモートワークを断念した記憶があります。

2010年に滞在したアルウラのホテル(ARAC HOTEL)

逆に、当時を知っているからこそ、十二分に楽しめたのが、ここ、マダインサーレでした。こちらをご覧下さい。

マダインサーレの入口なのですが、まさしく「入口」「ゲート」、以上。
1日に2組だけしか入場が許可されておらず、鍵を開けてもらって入るシステムだったように思います。どこぞやの、制限区域への入口のようですよね。

マダインサーレ 入口付近(2010年)

それが、2024年の現在では、ビジターセンターにミュージアムショップ、カフェなど、先進国の観光スポット然としているではありませんか。

マダインサーレ 入口付近(2024年)

個人的には、世界遺産などの観光資源を活用して地域活性化を図ることについて、反対はしませんが、保護とのバランスを図って環境劣化を防ぐ、慎重で綿密な舵取りが欠かせないと考えます。

メキシコのマヤ鉄道のように、火を見るより明らかな場合でも、独断で推進されてしまう場合もあるだけに、マダインサーレも、どのような配慮がなされているか、訪問する前から気が気ではありませんでした。

実際訪れてみて、懸念は半分残るものの、少し安心もしたところです。

観光客は、ガイド付きのツアーに参加することになっており、予めバスの予約を入れておく必要があります。移動はバスで、下車して見学できるスポットは決まっており、勝手に歩き回ることはできません。ガイドさんから、注意されてしまいます。

説明サイネージと説明するガイドさん

とはいえ、まだまだ、観光客が限られているから対応できているに過ぎないように思います。政府が欲を出して、ツアーの間隔を狭くするかもしれませんし、そうなると、ガイドさんの目も届かなくなる。不徳の輩も増えてくるでしょう。

幸い、2010年と比較して、目立った変化はなく、安堵しています。

マダインサーレにある「会議室」(上:2024年 下:2010年)

ただ、2010年は、自分たち以外に観光客はいなかったので、このように、自然のままの状態の「マダインサーレ」を堪能することができました。今では、立入禁止の内部にも入れたので(というか、野放図状態だった)、ラッキーでしたね。

マダインサーレ(2010年)

屋久島の縄文杉も、現在は周囲に木道が築かれ、そこからしか展望できず、ましてや近づいてハグするなどもってのほかですが、1990年代頃は、近寄り放題でした。

まぁ、観光とはバランスなので、増えてくればコントロールが必要になるのは当然。地球環境と同じく、すべからく後の世代に、今と同じ状態を受け継いでいくために何ができるか、何をすべきかを常に問い続け、しっかりと実行していくことが重要ですね。

ということで、マダインサーレの現状に一喜一憂した後は、これまた、前回も感動したスポットである、標高1,219mの展望台へと移動したのでした。

次回は、壮大な景色をご案内しますね。

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