見出し画像

頼もしい、佐賀の仲間~SAGA COLLECTIVE

佐賀を拠点に環境のコンサルティング、とりわけクレジットの利活用を通じた地域活性化に注力してきました。2009年の国内クレジット立ち上げ当初から関わり、県のクレジット創生も支援しましたし、J-VERの販売協力や、県内企業の脱炭素のお手伝いも行ってきました。

名刺も「多良岳・有明海の海」間伐促進プロジェクトのクレジットでオフセットするなど地域密着で活動していたつもりですが、灯台もと暗し。

佐賀に根ざした事業活動を行っている、11の事業者が「SAGA COLLECTIVE」という「CO2ゼロ」を目指すブランドを立ち上げていることを、東京の友人から教えてもらいました。

サイトを拝見すると、私が個人で細々と行ってきた活動そのまんま。私が電気管理を行っている事業者も参加されていたことに驚きつつ、「これは話を伺わなければ」と、協同組合の事務局長をされている山口さんのオフィスを訪問しました。

当初JETROの立場で個別に輸出支援を行っていたところコロナ禍に見舞われ、売上激減。一旦は離れていたそうですが、それまでの知見を活かしてコロナ後の事業展開を支援すべく、職を辞して来佐。販路開拓だけでなく、事業継承なども併せて支援し始めたことが、発端だったとか。

コロナ禍を経験して認識したの、事業の継続性。販路や継承もそのストーリーではあるものの、「事業がサスティナブルであるためにはどうあるべきか」という問いに正面から対峙し、出てきた答えが「事業を通じて地球環境保全に貢献すること」だったといいます。

参加されている企業の顔ぶれを見ても、なるほどなと思いますよね。

家具・味噌・海苔・お茶・ゆず・酒・和紙・陶器・緞通
質の高い原材料が、継続的に入手できなければ、立ちゆかなくなる事業ばかり。
もちろん、産業全てに通ずるものではありますが、組合に参加されている企業は、100年以上も、佐賀の土地に歴史を刻んで来られているのです。

組合の事業内容はサイトをご覧頂けたらと思いますが、まずは、ECサイトへお越し下さい。こちらで販売している商品は、全て、佐賀の森林吸収クレジットでオフセットされています。(スコープ1・2のみですが)

こちらで販売していない商品についても、オフセットを行っている参加企業もあるとのこと。もしお近くでしたら、一度、リアル店舗へ足を運ばれてみてはいかがでしょうか。


さて、このところ、にわかに脚光を浴びてきたカーボン・クレジットについて、以前苦言を呈したことがありました。

「クレジット収益によりプロジェクトが継続し、温室効果ガスの削減が進み、最終的には持続可能な地球環境が実現出来る」という目的が蔑ろにされていると感じるからです。

そこで、単刀直入にクレジットを取得する意義・目的、について伺ってみました。
返ってきた応えは、期待通りでした。

「クレジット購入に当たっては、現地を訪問して、意見交換を行いました」

そうです。何でもよいから、「いくらのクレジットが、何トン欲しい」ではなく、「このクレジットだから欲しい」という、クレジットのストーリーを重視した、購買行動だったからです。

クレジットは、その購入によってプロジェクト実施者へ資金が還元することにより、当該プロジェクトが継続し、最終的には地域の温暖化対策に資することが目的です。実施者の事業収益だけでなく、コベネフィットが生まれてこそ、クレジットが生きるのです。

この意味で、JPXのカーボン・クレジット市場は今後さらなる改革が必要。
ただ、仕組みとしては必要ですので、温かく見守りましょう。

閑話休題、実は、さらにサプライズがありました。

昨年度認証された、唐津市鎮西町の事業者が創生したJ-ブルークレジット「串浦の美しき藻場を未来へ繋げるプロジェクト」を購入されていたこと。

「ブルー推し」の私としては、ますますブランドに親近感が湧くと共に、今後、積極的に協力させて頂くことをお約束してきました。

ということで、地方発の先進的な取組「SAGA COLLECTIVE」
佐賀のみならず、九州さらに全国へと、輪を広げていけたらと思います。

日々の暮らしを通じ、サスティナブル社会の実現を目指していきましょう。


もしよろしければ、是非ともサポートをお願いします! 頂いたサポートは、継続的に皆さんに情報をお届けする活動費に使わせて頂きます。