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検証の実際〜その4

現地検証の実際、3回目。

前回はこちら

今回は、冒頭からの流れを見てみます。

スケジュールは、こんな感じです。

1.オープニングミーティング
2.デスクレビュー
3.現地ウォークスルー
4.発見事項取りまとめ
5.クロージングミーティング

1では、検証の目的や検証規準、検証方法、検証チーム等の説明をします。

このオープニングには、算定プロジェクトの責任者、担当者の出席でよいです。ISOの審査のように、トップマネジメントの出席は必要有りません。インタビューをするわけではありませんので。

意外と、この点が、ISO審査の日程及び当日のスケジュール調整におけるハードルだったりするんですよね。

検証期間が検証計画を立てる際に実施するレビューも「デスクレビュー」ですが、現地検証での「デスクレビュー」はまさしく、会議室などにこもって、デスクについて行うレビューです。

まずは、計画書に記載されている事項をレビューしていきます。

・敷地境界の確認
→工場立地法届出書など
・排出源、バウンダリの確認
→消防法届出書、大気汚染防止法届出書、購買伝票など
・モニタリング方法、モニタリング・算定体制の確認
→データ保持・管理状況、運用状況等
・活動量確認
→購買伝票突合、計算結果再確認など

はっきり言って、ここが、泥臭く、地道な作業です。
購買伝票など事前に提出してもらっていれば、大部分は終わってまいす。
しかし、中小事業者でも、複数の取引、仕入れ業者から購買しているため、種類・数も多岐にわたるのが一般的。加えて、まだまだ紙ベースですので、「全部PDF化して送ってください」ということにはならず、現地で用意してもらって、担当者と一緒に頭を付き合わせての、計算・突合作業が発生します。

1年間分の伝票類が整理されておらず、「この中に全部入っていますから」と、帳票満載の段ボール箱を手渡されたこともあります。領収書が貼付されて膨れあがった大学ノートの山だったことも。

1日で終わる検証であれば、午前中にデスクレビューまで終わらせたいのが本音です。ですので、極力帳票類は整理しておいて頂きたいです。

加えて、レビューをする中で追加的に必要となるものが出てきてしまうのも、これまた日常茶飯事、当たり前。

ですので、先のnoteでお話ししたように、担当者と連絡が取れる状態にしておくこと、「かもしれない」データまで準備しておくこと、がスケジュール進行上、極めて重要なわけです。

さぁ、めでたくデスクレビュー終了♬

だと良いのですが、でない場合は、昼食を口にしながらも、右手で電卓を叩いていたりもします。(もちろん、お客様にはちゃんと昼休みをとって頂いています)

うまくいっていても、午後からのウォークスルーに当たって、どの部署・セクションで何を確認するのか、見落としがちな事項は無いか、現場担当者にインタビューすべきことは無いか、などなど、再確認してリストアップしておきます。

まぁ、慣れてしまえば何てことはありません。
それもこれも、お客様だけで無く、自身の今後の作業量を減らすことにつながるので、このあたりは、手を抜くことはなく徹底して行いますね。

ということで、次回は、午後のセクションのお話をしたいと思います。


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