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非化石価値取引市場 盛り上がってます

先週、21年度第4回目の非化石証書の開札が行われました。
21年度からは、FIT電源の非化石証書については、これまでの小売電気事業者に加え、需要家や仲介事業者も参加することが可能となりました。仲介業者の方がメインとなっているようですが、順調に参加者は増えています。

約定会員数(日本卸電力取引所ウェブサイトより)

エネ庁のアンケートによると、回答事業者(52社)中、43社が145の再エネメニューを販売しており、そのうち約半数がFIT証書を用いたメニューとのこと。みなさんも、「再エネ電力」をPRする新電力が増えたことにお気づきかと思います。

約定量を見ると、FIT証書の約定量が増えたからといって、非FIT証書が減っている訳ではありません。(第4回で大幅に減少しているのは、約定価格が0.6円/kWhと、相対でも買える価格のため、敢えて市場を介して調達する必要がなかったためと考えられます。)

約定会員数(日本卸電力取引所ウェブサイトより)

これについては、「RE100対応のトラッキング付きメニューを販売するに当たり、地産地消を売りにしたメニュー等のために特定地域のFIT電源による環境価値が必要なため」との回答が多かったとのこと。

「色がついていない」からこそ「色がついている」ことが訴求点になる。
森林吸収系のクレジットの人気が高いのと同じ論理ですね。

コーポレートPPAが利用できるようになって、RE100達成が容易になりそうだ、と以前ご紹介しましたが、このように、市場を通じて直接証書を購入できるようになれば、なおさらですね。

ですが、参加するためには、参加資格に加え、JEPXに口座を開設する必要があったりと、煩雑な手続きや追加的費用の発生があります。他方、欲しい地域の電力が任意に調達できる魅力もあることでしょう。

ですので、お勧めは、仲介業者を利用することですね。
冒頭で、需要家よりも仲介業者の参加が多いとお伝えしましたが、こういう理由からです。J-クレジットにもプロバイダーが存在しますが、それの電力版という位置づけ。実際、制度検討作業部会でも、参考にしていました。

いずれにせよ、ゼロカーボンへ向けて、使える球が色々出てきました。
繰り返しになりますが、環境対策は「やって当たり前」になっています。
頭ではなく、体を動かしていきましょう。

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