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排出権取引の現在地

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カーボンプライシングの1つ、排出権取引。世界を見渡すと、EUや中国、韓国、ニュージーランドなど、幅広い国で実施され、着実な効果を上げています。日本で検討されているGX-ETSはど…
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2023年5月の記事一覧

ICAP Status Report リリース(3)

世界のETSの現状を包括的に報告するICAPのレポート「Emissions Trading Worldwide」の2023年版がリリースされましたので、そのご案内をしております。非常に信頼できる情報源で、私のアンチョコです(笑)。 今回は3回目。排出権価格や各国のETSの特長についてご案内します。 1回目、2回目はこちらです。 まずは、皆さん一番気になる、排出権価格(Allowance Price)。 左側が2008年〜2022年の長期、右側が2022年の短期の推移です。

ISCCに期待するところ

GHGに関する妥当性確認及び検証を行う機関に対する要求事項を規定する「JIS Q 14065:2011(ISO 14065 2007)」 というISOがあります。(ISOは英語ですので、それを和訳したで JIS規格としたものが JIS Q 14065) JAB(Japan Accreditation Board 日本適合性協会)は、この14065の要求を満たす妥当性確認・検証を行う機関の能力を認定しており、現在のところ、認定を受けている機関は6機関となっています。 その1

ICAP Status Report リリース(2)

カーボン・クレジットに関わっている人にとって重要なレポート、ICAPの2023年版がリリースされましたので、そのご案内をしております。 1回目はこちらです。 2回目の今回は、ファクト、数字を抑えていきましょう。 まずは、世界で、どの国、どの地域でETSが導入されているか。 こちらのマップは、1回目でもご案内しましたが、重要なので再掲。 現在のステータスが、色分けされて表示されています。 東京と埼玉は「In force」なのでは?と思った方、鋭いですね。 確かにそうなの