廃棄するPCへの不平不満を今記す
写真のノートPCは、FMV-BIBLO MG70W/V, 2007年購入。これはトンデモPCでした。いよいよ破棄、いや資源に回ことにしたのですが、ずーーーっと不満を抱きつつ使ってきたのです。ここそのトンデモ加減を記しておきたく。もう17年も前の製品のことだから、メーカーへの営業妨害にもならんでしょう。記すことは事実だし。
このPC、ハイ “エンド” ではないものの、上級シリーズの一つという位置づけでした。機能の一つに、ワンセグ放送が受信できる(録画もできる)というものがありました。しかしながら、受信性能が優れてなく、起動しても一向に放送が見られない(要は電波をとらえられない)。見えたと思ったら、しばしば画面が止まる固まるといったありさま。同じ時期に出回っていた、ワンセグ放送が受信できるガラケーの方がよほど実用的だったものです。
上記はPCの本質的機能ではなく、使わなければいいで済むことでしたが、根本的な問題があったのです。起動が【極度に】遅い!というもの。OSが、ただでさえ、重い・遅いと評判の悪かった Windows Vista 。それに、この時代の悪しき習慣?として、起動したら、いろんなアプリが次々立ち上がる仕様になっていたのです。
一連のアプリの立ち上がりが済むまで、CPUフル稼働にて、HDDも回りっぱなし。それらが落ち着いて「使える」状態になるまで、軽く5分以上、いやいや10分程度かかってしまうのでした。
起動時に立ち上がるアプリの中で、もっともアフォだったのは、最新のドライバやアプリのアップデートを探しに行き、自動でインストールしてくれるというもの。でもいくつかは手動でインストールする必要があり、始めから中途半端。
それが使っていくうち、起動して新しい Ver. を探しに行くたびに「フリーズする」ようになったのです。タスクマネージャーを立ち上げて、そいつを強制終了させて切り抜けるのですが、時にタスクマネージャー自体がまともに動かなかったりで、ついには強制電源断。再起動。そしたら、またフリーズ。を繰り返すといったありさま。これでは使えません!
メーカーに問い合わせたら、同様な問題は私のところだけでなかった模様。テンプレート回答が返ってきました。細かい顛末までは覚えていませんが、アップデートは製品HPに掲載している。時折チェックして、説明の通りに操作すればOK。よって、邪魔だったら件のソフトはアンインストールしてかまわない、みたいな結論でした。じゃあ何のためにインストールしてあったん?
そもそもアップデートなんて、そう頻繁にあるもんじゃないから、毎度起動のたび最新 Ver. を探しに行く必要なんかあるんか?ホント、アイディア倒れ。
それで、アプリ一つアンインストールしたところで、やっぱり起動に時間がかかるわけです。何とかならんもんかと、まずはメモリを増設。そして不要不急のアプリはスタートアップから外していきました、しかしながら、それでも効果は微々たるもの。しまいにはPCに触れる機会自体めっきり減ってしまいました。
転機が訪れたのは、ある時思い立って、OSのクリーンインストール、すなわち一旦HDDをフォーマットして、リカバリーディスクから Windows の再インストールをしてから。
なおかつプリインストールされていたアプリの大半を、再インストールしなかったこと---もちろんワンセグ受信機能は捨てました---。これで、軽くなりました。
加えて、ネットで Windows Vista 高速化のための TIPS を見つけ、それを参考にレジストリとかをいじったら、何と電源投入2分後くらいには使えるようになりました。そのTIPS とやら、実はWindows Vista の「新機能」の大半を止めてしまうということ。いったい何のための「新機能」だったのでしょうね。
この時点で、購入してから何年たったのでしょう。ようやく使える道具になりました。購入した時のままでは、著しく使い勝手が悪いはず。みんなどうやって使っていたのでしょうね?
さてこのPC、いいところが一つだけありました。本体の大きさがA4より一回り大きいというサイズにて、キーボードがとても使いやすかったのです。そんなこんなで、一時疎遠になりましたが、Windows Vista のサポートが切れる2017年まで、何だかんだで10年のお付き合い。
OSサポート終了後も、古~いアプリ動かすような時引っ張り出したり、軽量Linux OSとのデュアルブートで延命したりなどしておりました。しかしながら、設計段では想定していない使い方で、いじり回していたもので、ついぞOS も立ち上がらなくなってしまいました。さすがにお終いです。
さて、このPCとのお付き合いで最も気になったことがあります。開発した人たちは、この製品を使ったことがあるのか?と。初期の仕様では、電源入れて、10分くらい待たなければ使える状態にならないのです。使ってみればこんなんじゃ「使い物にならない」と痛感するはず。このPCに限らず、世の中のモノどもには、開発した人はこれ使ってないんだろうなと思うことしばしば。とっても使いにくいとか、仕様が理にかなってないとか、うたった効果がまるで感じられないとか。使ってみたら、すぐわかるのに、という事例が多いものです。