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言語聴覚士としての私

こんにちは。迷える専業母ちゃん、confeito37です。
今日は私がかつてしていた仕事と将来の野望についてお話をします。

言語聴覚士とは?

長男を出産する前、私は言語聴覚士という仕事をしていました。
という話をすると、「言語聴覚士?どんなことをする仕事ですか?」とよく訊かれます。言語聴覚士は、ごく簡単に言うと、赤ちゃんから高齢の方の「ことば」・「聞こえ」・「飲みこみ」をサポートする職業です。言語聴覚士になるには、養成校に通学して規定科目の授業を受け、規定時間数の臨床実習を経てから、国家試験を受験し合格する必要があります。

私の職歴

私は、これまでいくつかの医療機関に勤務し、お子さんの言語発達や発音運動機能の発達に問題があるお子さんの飲みこみ大人の声の出しにくさ(特に機能性音声障害と痙攣性発声障害)、大人の吃音パーキンソン病など神経難病の患者さんの声・発音や飲みこみに関する評価や訓練を経験しました。いずれも、言語聴覚士としてはマイナーな分野です。言語聴覚士の多くは、成人(主に高齢者)の脳血管障害によって生じた言語障害(失語症)や発音の問題(運動障害性構音障害)、飲みこみの問題(摂食嚥下障害)のリハビリをしています。私は、養成校を卒業する時に「子供に関わる仕事がしたい」という気持ちが強く、最初は療育を行う施設に就職しました。その後、別の医療機関へ転職した際に恩師との出会いがあり、恩師の教えを受けるうちに、上記に述べたような大人の方の評価や訓練を行うようになりました。

大学院進学

言語聴覚士の仕事を始めてからは、自分の知識がいかに浅いかということを常に痛感していました。特に、「科学的根拠に基づく治療」を行うための論理的思考が自分には足りないと感じて、社会人4年目に大学院の修士課程に進学しました。大学院では『健康な成人が破裂音(扱った素材は「ぱ」「た」「か」)を発音する時の呼気(吐く息)の流量(単位時間当たりに移動する量)はどれくらいか』というテーマで修士論文を書きました。以来、ヒトが発声や発音する際に生じる運動の諸々について考えるのが好きです。また、必要な情報を学術論文や医学書などから探し出す、情報に基づいて仮説を立て検証を行う、学会発表をする、といった「知識の集約とアウトプット」を面白いと思うようになれたのは、大学院で得た大きな財産です。

将来の野望

言語聴覚士の大多数は、医療機関や福祉施設、教育機関などに所属して(雇われて)仕事をしています。雇用されると収入が安定し福利厚生の恩恵を受けられる、というのはどんな業種でも共通していて、言語聴覚士も同様です。しかしその分、公的制度もしくは勤務先の規定に沿った仕事を求められます。それは何を意味するかというと、適切なタイミングや頻度で関わる事ができない、カスタムメイドなサポートを提供しにくい、ということです。時間枠が足りず評価・訓練を開始するまでに長期間お待たせしてしまう。ご家族とじっくり話をする時間を取れない。病院に入院している間しか関わる事ができない。訓練の時間や頻度を必要に応じて増やしたくてもスケジュールに融通がきかない。こういったことが、私が仕事をしていた時の悩みでした。また、北海道は何かと札幌に一極集中なので、相談や訓練のためにかなり遠方から通院される方がいて、長時間移動の負担や、お会いする頻度の調整の難しさが気になっていました。

仕事からしばらく離れてみて、個人だからこそできる言語聴覚士としての活動に興味を持つようになりました。現時点では、フリーランスの言語聴覚士として、対面とオンラインの双方での相談や訓練をやっていきたいという構想を描いています。幼稚園や学校といった教育機関に出向いて、気になる子への関わり方を先生たちと話し合うという仕事にも興味があります。他にも、子供へのことばかけや接し方にアドバイスがほしい、学校の勉強がよくわからないし塾に通っても解決しない、自分の話し方を客観的に捉えてみたい、という方にも対応したい。新型コロナウイルスの流行で社会が混乱する中、いつ実現できるかわからないけど、「病院へ行くにはちょっと抵抗がある」「地方で暮らしていて専門機関が近くにない」「自分は何とかしたいと思っているのに、相談や訓練ができる場がない」と思われている方をサポートできるように精進します!

まだ何も始めていないのに、勢いで決意表明をしてしまった。
でも宣言したからには、やるしかない!迷ってる場合ではないですね。

では、また。Have a good one!

サポートは、今後フリーランス言語聴覚士として活動するための教材や書籍の購入に充てたいと考えています。どうぞよろしくお願いします!