H26(2014)_Ⅱ_2_4(施工着手段階でのプレキャスト化の検討)

注意事項


・答案例の文字数は技術士解答用紙の文字制限を満足しています。
・答案例は,既往の技術図書等や過去に私自身がA判定を頂いた記載例を参考に記載していますが,仮に同じ問題が出た場合に,本答案例をそのまま記載した場合においても、A判定を確約するものではありません。あくまで参考としてください。本コンテンツ使用に伴い損害が発生した場合においても,一切の責任は負いかねます。
・可能な限り公表されている技術図書や記載している参考文献先を確認しながら書いていますが,記載の内容に技術的観点からの誤り等がありましたらご連絡下さい。事実確認後,必要に応じて返金対応等致します。
・より優れた記載内容等がありましたら,補足等に追記していきたいので,有意義なご連絡お待ちしています。
・無断での複写、転載を禁じます。
※H30(2018)_Ⅱ_2_3(現場打ちorプレキャスト化による工程短縮)と一部内容が重複しますのでご注意下さい

問題


Ⅱ-2-4 設計が完了しているコンクリート構造物において,施工に着手する段階で,施工工期を短縮する必要から,主要な構造部材のプレキャスト化に取り組むことになった。しかしながら,プレキャスト化においては,在来工法時に比べて検討すべき項目が多く存在する。この業務を遂行するに当たり,コンクリート構造物を1つ想定して,下記の内容について記述せよ。
(1)工期短縮のために想定した構造物のプレキャスト化の範囲と,プレキャスト化計画時に検討すべき事項
(2)「設計者」若しくは「施工者」の立場から業務を進める手順とその内容
(3)(2)で解答した立場において,業務を進める際に留意すべき事項

参考文献


・土木学会:コンクリートライブラリー158 プレキャストコンクリートを用いた構造物の構造計画・設計・製造・施工・維持管理指針(案)


ポイント!


 問題文に『設計が完了している』,『施工に着手する段階で』との情報がありますので,その辺も含めた答案にするとよいと思われます。
 プレキャスト化の検討については,別記事答案作成分析②コンクリートライブラリー158に基づくプレキャストコンクリート採用時の検討項目にもポイントをまとめていますのでご確認下さい。
 上記の参考文献には,プレキャスト化に伴う検討事項等詳細に記載されていますので是非ご確認下さい。文章化が手間な方は,下に示す参考文献を基にした骨子に納得頂ければご購入ご検討頂ければと思います。

骨子

(1)プレキャスト化の範囲と,計画時の検討事項
想定構造物:RCラーメン高架橋
Pca化の範囲:柱,梁,スラブとし,杭,地中梁は場所打ち
検討すべき事項
①コスト(施工着手段階であるため,事業費への影響を確認)
②Pca製造工場の選定(Pca工場の保管や供給能力や工場からの運搬経路によっては,部材の大きさや運搬効率の関係から施工効率が悪い可能性がある)
③工程(杭,地中梁施工中にPca部材製造,工場の製造工程を踏まえた現場工程の計画)
(2)設計者としての業務手順
①机上調査,②現場調査で(1)の項目や既設計内容検討,現場調査時はPca部材の大きさの決定に影響する施工ヤード,使用可能な重機の検討,③設計(形状、寸法の決定,Pca部材の架設時の設計,接合部の設計,完成時の設計),※完成時は,既設計の要求性能と同程度を求める,④設計図書の作成
(3)設計者として業務を進める際の留意点
・Pca部材の同一形状化,製造施工時の生産性向上に寄与
・接合部の設計上の取り扱い(一般部と一体とするか否か)
・接合部の耐久性確保
・RCラーメンであることを踏まえ接合部は塑性ヒンジ内に設けない

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