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ことのはいけばな’22 春分 第11候『桜始開(さくら はじめて ひらく)』 3・26〜

花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。

ビルの間に狂えるほどに咲くさくら大き墓場の谷に住むひと

谷底の狭い空埋め咲ききそう光透かして青さ映して

花盛り人もさかりて昼さがり素知らぬ顔で蜜蜂と風
光へとただ光へと差し出だす微笑みのまま逝くや此花
恋死にて光に散らす花の浪泡立つ春はゆくえ知らずも
剣呑の花みなぎりて光食う燐光放ちひとひらひとひら


浮雲の花の不安を持ち去りてふわふわ胸の空いていくなり


花硬くはらみし子らを守るころ葉は広がりていよよ息する

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