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ことのはいけはな 夏至 第28候『乃東枯』

6/21-25…写真は夏枯草あるいは靫草とも呼ばれる乃東(ダイトウ)

夏至。夕なずみ。
東京は実は海へと徐々になだれこんでいる。本来空はとても広いはず。

珍しく晴れた夏至の日は、お天道様がありがたかった。時折空を見上げては、木洩れ陽が揺れてきらきらするのをうっとり見ては、お日様の存在、暖かさや気流や、季節が巡っていくことをぼんやり考えながら、ゆったりと日永を過ごした。
長い夕方を、家族で散歩した。夕方の空はでも、なんだかもう秋のよう。

空穂草 からからからと 風の鳴る
太陽に矢を 放ち尽くして

宇津保草 空より声の 矢を集め 
カラカラカンカラ 夏至の太陽

空穂なる 背中の籠より 野武士らが
ビウビウ放って 焔咲く野よ

靫草 虚と響いて ベウベウと
風吹き荒ぶなり 胸の早鐘


こちらは枯れた花穂。東信地方の里山で

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