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言語学習のすゝめ

言語には4技能という概念があります。

〈聞く〉〈話す〉〈読む〉〈書く〉

カテゴリー分けには二通りあります。

A
・インプット・・・「読む」「聞く」
・アウトプット・・「書く」「話す」

B
・文字を媒介・・・「書く」「読む」
・音声を媒介・・・「話す」「聞く」

今回はBの「音声を媒介」についてです。
会話力をアップするには耳から、というお話です。


これまで多くの外国人学習者と向き合ってきましたが、
日本語0の段階の方でもすぐに覚えてしまうものがあります。

・駅のアナウンス
・コンビニなどの接客用語
・アルバイト先で使われているマニュアル用語
・身近な人の口癖

勘のいい方ならなぜなのか、すぐにお分かりになると思います。

”日常的、かつ繰り返し何度も聞いている”

つまり耳で覚えてしまっているわけです。
文法なんてチンプンカンプンでも、スラッと言えたりします。


言語学習において耳から覚えることのポイントとして…

◯ストレスなく自分のものになりやすいこと
◯繰り返し一定期間聞き続ける必要があること
◯耳から覚えると忘れにくいこと
◯実際に使われている言葉なので実用的であること
◯最近巷で流行っている「聞き流すだけで英語が…」
 と違い「聞こうとする」環境で有効であること

始めは単語や短いセンテンスレベルになると思いますが、
身につける過程を考えるとかなり魅力的ではありませんか?


他に、耳から行う学習方法にはシャドーイングというものもあります。

音を聞きながら、リピートではなく同時にコピーする練習方法です。
一般的には「イントネーションを鍛えるもの」として知られています。

しかし僕は発音というよりも
「表現の引き出しを増やす」
「使える表現を増やす」
ものだという捉え方をしています。

理由は自分自身が10年以上続けてきたからです。

繰り返し聞いているうちに、自然と頭に残る。
で、覚えたものはそのまま使える。

【TED Talks 、クラブハウス、BBC、スタンダップコメディアン】

このあたりを自分では素材として使っています。

こちらもポイントは上記◯の項目と同じです。

”一定期間続ける”

でも、これが難しいという方、結構いるんですね。
「続かないんだよ〜」

そういう方は日常のルーティンワークの中に紐付けてしまうと楽になります。

・駅まで歩く10分で
・お風呂に浸かっている間の10分で
・朝コーヒーを飲む10分で
・寝る前の10分で

『日常』に紐付けてしまうだけです。
音で上達を目指すのなら期間と継続はマスト。

この学習方法は、これまでの学習者たちにも ”もれなく” 伝えてきました。
特に…

・忙しくて学習時間の確保が難しい方
・漢字圏でないので漢字に苦労している方
・学習の習慣化がなかなかできない方


ただ、全てを耳でカバーできるかというとそれだけでは無理です。
一定量の「文字情報」からのインプットも欠かせません。

ですから、あくまで有効な学習手段の一つと捉えていただくぐらいで良いのかと思います。
僕自身は、かなり有効な手段だとは思っていますが…(笑)

ご自分で他言語を学んでいる方。
周りに言語を学んでいる人がいるという方。

もし行き詰まっていたらオプションの一つとして考えてみてください。

「耳」から。
「音」から。

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