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プロダクトスペシャリストに転向して半年が経ちました

(本記事は2022年公開の記事を再掲しております。)

1.はじめに

こんにちは。コミューンプロダクトサポートチームにおいてプロダクトスペシャリストとして活動している栗山と申します。

元々EMとしてコミューン開発に携わっていましたが、紆余曲折を経て現在のポジションに転向しまして、既に半年ほど経ちました(ここら辺の経緯は機会があればどこかで)。 そこで本エントリーでは過去のプロダクトスペシャリストとしての活動を振り返りつつ、「そもそもコミューンのプロダクトスペシャリストって何をやってる人なの?」という皆さんの疑問を解消できればと思います。


2.What is プロダクトスペシャリスト?

突然ですが、「プロダクトの価値」はどのようなタイミングで生まれるものでしょうか。プロダクトを作った時?プロダクトを使ってもらった時? この問いに対しては色々な考え方があると思いますが、私たちは「作って終わりではなく、クライアントに活用いただくことで初めて価値になる」と考えています。
※SaaSのようなサブスクリプションモデルでは特にTTV(=Time to Value、顧客が製品やサービスを利用を開始してから価値を実感するまでの時間)が重要な指標となる

そして「クライアントに活用いただく上で発生する様々な疑問や障害となるものを迅速に排除し、いち早く価値を届けること」が私たちプロダクトサポートチームのミッションであり、その中でも元エンジニアという経歴を生かしつつ活動するのがプロダクトスペシャリスト、という立ち位置になります。

3.プロダクトスペシャリストが必要になった背景

「ビジネスチームとプロダクトチーム間にボール落ちがち問題」が俄かに顕在化してきた、というのが背景にありました。

  • 一定コードを読めたりドメイン知識がないと対応の難しい問い合わせが少々スタックしがち

  • SSOやAPI等、リソースを割いていただく必要があるクライアントに対するプリセールス・ポストセールス段階でのサポート

上記のような課題やタスクが発生し始め、プロダクト開発以外の面である程度自由に動けるエンジニアの必要性が増してきました。 そこで新設されたのが「プロダクトスペシャリスト」です。

4.どんなことをしているか

問い合わせ対応

社内外問わず、多くの問い合わせや依頼が日々プロダクトサポートチーム宛に届きます。 「自社のGTMタグを配信したいので設定をお願いしたい」「コミューンが提供しているAPIの仕様について伺いたい」といったシンプルなものから「○○というデータとコミューンのAPIを用いてこんなワークフローを組みたいが実現可能か?」といったテクニカルなものまで、問い合わせの内容は多岐に渡ります。 プロダクトスペシャリストはこれらの問い合わせにおいて、特に後者のようなテクニカルなイシューへの対応を行っています。
例えば前述した

「○○というデータとコミューンのAPIを用いてこんなワークフローを組みたいが実現可能か?」

という問い合わせに対しては、 - 要件の詳細についてヒアリング - フィジビリティの調査 - 実施するとなった場合の懸念点の洗い出し - 実現困難と判断した際の代替案の提案 といったアクションを取ることで、クライアントの持つ疑問を解消していきます。

SSO導入におけるサポート

弊社が提供するコミュニティサクセスプラットフォーム「Commune」では、CommuneをSPとしたSSO(シングルサインオン)機能を提供しています。また、認証方式はSAML・OIDCといったプロトコルに対応しています。 この時、CommuneをSPとしてSSO機能を利用いただくため、IdPとなるクライアントには認証周りの設定や新規開発といった作業が一定発生します。 これらSSO導入に係るクライアント作業を円滑に進めるため、エラーが発生した際のトラブルシューティングや認証基盤切替のサポートを随時行っています。

アプリケーションレイヤー以外の機能に関するフィジビリティ調査

私の所属するプロダクトサポートチームはプロダクト部門所属のチームです。 直近のプロダクトチームの活動の一つに「Communeというプロダクトをどのように成長させていくか?の意思決定確度を上げるため、Communeを利用している全コミュニティ横断でのユーザ分析基盤を整備する」というものがあり、プロダクト部門の一人としてこの活動に携わっています。

プロダクトへのフィードバック

これはプロダクトスペシャリストと言うよりはプロダクトサポートチームの活動になりますが、プロダクトに対して機能要望という形でフィードバックを行っています。 プロダクトサポートチームに日々多くの問い合わせが届くのは前述の通りですが、それらの問い合わせから「実はクライアント/ユーザーは特定の機能を利用する上で潜在的なペインを抱えているのではないか?」という仮説を立てることがしばしばあります。
一例として、最近以下のようなやり取りが発生しました。

  • クライアントより「管理者向け分析画面の○○という項目の内訳詳細を知りたい」といった問い合わせが複数発生

  • プロダクトサポートチーム内で以下仮説を立てる

    • 項目の内訳が正しくクライアントに伝わっていないのではないか?

    • 仮にクライアントの期待する内訳と実際の内訳に乖離があった場合、分析画面を活用いただいているとは言えないのではないか?

  • PdMへ暫定対応として「各項目の内訳をツールチップで出すことを検討出来ないか?」と打診

結果として上記対応はPendingとなりましたが、多くの問い合わせに向き合っているプロダクトサポートとしての視点を生かし、プロダクトの成長に貢献できればと考えています。

5.ぶっちゃけプロダクトスペシャリスト楽しい?

楽しいです(即答)

テクニカルサポートに近い立ち位置となるため、一定クライアントコミュニケーションが発生するという生粋のエンジニア気質の方からするとしんどい部分は少なからずあるのでは、とは思います。 ただ、私の「人に何かしらお願いされたら頑張ってしまう」「(構造上)近しい人の役に立っていると感じると嬉しくなる」性格上、プロダクトスペシャリストという立ち位置が性に合っているという所はあるかもしれません。

あとはとてもシンプルに「様々な職種の方と会話できること」も理由としてあるなと。 社内問い合わせ対応の一環としてCSMと会話、機能要望や不具合のレイズ等をPdMへ行い、既存の機能の仕様確認やちょっとした相談でエンジニアとやり取り、といった具合にステークホルダー多めな場所に存在しています。
そもそも強いセクショナリズムを持つような組織文化ではない、という前提はありますが、プロダクトサポートという立場とは別の視点を持つ人と恒常的にコミュニケーションすることが「この意思決定は全体最適か考慮できているか?」と立ち止まることの一助になっているように思います(まだまだ出来ていない部分ではあります、日々精進)。

6.どういう人にオススメ?

前述したとおり、色々な職種の方とコミュニケーションする頻度が高く、またいわゆる「開発チーム」よりもクライアント寄りの場所に位置する職種になります。 ゆえにシンプルにそういったコミュニケーションが苦ではない方、エンジニアリングスキルを活かしつつ様々な課題を解決していきたい方、そして手触り感を持って「社内外の人の力になる」ことが好きな方にはとてもオススメの職種だなと思います。
過去にカスタマーサポート的な業務の経験が無い方は、一度経験することで今まで見えていなかったものが見えてくるかもしれません。

7.最後に

というわけで、コミューンにおけるプロダクトスペシャリストの活動をサラッとではありますが紹介させていただきました。 プロダクトスペシャリストという職種の理解の一助となれば幸いです。


コミューンの取り組みに少しでも興味のある方、ぜひ私たちとお話しましょう!ご希望の方は、カジュアル面談フォームよりお気軽にご連絡ください。

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