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「ispace、コマツの月面建機の開発へ助言 設計や部品選定」に注目!

ispace、コマツの月面建機の開発へ助言 設計や部品選定 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

月面輸送サービスのispace(アイスペース)は9日、コマツと月面で稼働可能な建設機械の開発についてコンサルティング契約を結んだと発表しました。アイスペースは月着陸船・月面探査車の設計や、月面で使用可能な部品・素材の選定などの知見を生かして助言します。

コマツは、2021年に国土交通省や文部科学省の「宇宙無人建設革新技術開発推進事業」に採択されました。月面での建設事業に必要な無人建機の研究開発にアイスペースのコンサルティングを活用します。

アイスペースは2010年に設立。月着陸船や月面探査車を開発しており、今冬に打ち上げます。2022年に打ち上げた同社初の月着陸船は着陸直前で失敗し、今冬が2度目の挑戦となります。

コマツは、スターダストプログラムの一環として2021年より国土交通省及び文部科学省連携の宇宙無人建設革新技術開発推進事業に採択されており、「無人建設(自動化・遠隔化)に係る技術」の実施対象の一つとして、コマツの「月面建設機械のデジタルツイン技術構築」により将来構想として、月面建機開発を目指しています。

月面では現物へのアプローチが困難なため、現場環境や実機を精度良くサイバー空間に再現する「デジタルツイン技術」が非常に重要となります。技術研究開発では、将来の月面建設機械の基盤技術である精度の高い「デジタルツイン技術」の構築可能性を検証するフィージビリティスタディ(実現可能性検証)を行います。具体的には、サイバー空間上に油圧ショベルを作成・動作させ、地球上の実機との挙動と比較することにより、シミュレータの精度を検証します。また、サイバー空間を月面環境に設定し、シミュレータ上の車体挙動を確認することにより、月面建設機械の課題を抽出します。

月面は地球の1/6の重力、-170~110度の温度、真空であること、レゴリスやクレーターが多い地形、地球から距離があることによる通信遅延、輸送コスト等の様々な課題があります。コマツはデジタルツインによるシミュレーション、軽量化、電動化、完全自動自立施工等で月面建設を検討しています。

ispaceが持つ知見によってコマツの宇宙開発が加速していくことに期待しています。

※文中に記載の内容は特定銘柄の売買などの推奨、または価格などの上昇や下落を示唆するものではありません。