XserverVPSを利用してFileMaker Serverを設置してみた


今回やってみたこと

「XserverVPS」というVPSサービスを利用して、Ubuntu 22.04 LTS を設置しました。その上に、FileMaker Serverをインストールし、稼働させています。

きっかけ

野口さんと、対談する機会がありました。記事はこちらです。
対談の中で、FileMakerServerを設置する環境として、VPSサービスをもっと活用していこう!ということを教えていただきました。

野口さんはFileMakerに関する技術的な記事を多数執筆されています。
特に環境構築における知見が深くていらっしゃるので、そんな野口さんがおすすめしてくださるのならば、と早速XserverVPSを使ってみました。

今回使ってみてとても良いサービスだと思えたので、取り急ぎ感想を書き残しておこうと思います。

今までの環境

私は今まで、AWS上にWindowsServerやLinuxを立てて、そちらにFileMakerServerを置いていました。 AWSを使っていた理由として、直接教えていただく機会が今までに何度かあり馴染み深いこと、使用人数が多いため調べれば対処法が見つかりやすいことがあります。
当初、開発サーバーのスペックは最小限にしていました。アクセスする人数が私一人なので問題ないだろうと考えたのです。具体的にインスタンスは「t4g.small」を使っていました。スペックはメモリ2GB、CPU2コアです。
しかし、一部のアプリケーションではサーバーが頻繁に落ちることがあり、サーバーのスペックを切り詰めることが問題だと痛感しました。

参考) FileMakerServer2023の動作環境

 FileMakerServer2023の動作環境 より

FileMakerServerとしての必須スペックが記載されています。CPU4コア、メモリ8GB以上、SSD512GB以上が必須とされていますね。
FileMakerCloudのインスタンスタイプ。実際のスペックも記載されており参考になります。

AWSの課題

仕方なく、スペックをアップグレードして使い続けることにしましたが、インスタンスタイプを1つ上げると値段は倍になります。円安も進み、鈍く重く効いてくるコストアップの影響も痛いところです。

XserverVPS

そんな課題を抱えていたので、為替の影響がなく費用が一定である国内VPSサービスは非常に魅力的でした。拡張性は低いのですが、私のように複雑な使い方をしない者にとっては、FileMakerServerの環境として十分でした。

国内VPSサービスはさくら、KAGOYA、konohaなどが有名ですが、後発組のXserverのコストパフォーマンスは非常に高いものがあります。こちらが紹介してもらった比較記事です。

今回改めて調べると、コストの安さにびっくりです。8GBプランだと月額3201円〜、かつキャンペーン時期を狙うと更にお安くなります。
Xserver Domainというドメインサービスも提供されているので、紐づけも簡単です。

驚きの価格。お安い〜

紹介した人、された人に割引の特典もあるので、ご紹介が出来ます。必要あればおっしゃってくださいね。

感想

肝心の使用感なのですが、なかなか良好です。

メリット
①コスパ
なんといってもコスパが良すぎます。 スペックが完全一致するプランがないため単純に比較が難しいのですが、AWSのEC2でt4g.small(メモリ2GB、CPU2コア)、EBS 50GBという構成ですと、1年間のSaving Plansだとしても14.73ドル(為替145円/ドルで計算すると2,135円)のコストがかかります。 それがXserver2GBプランだと900円/月で始められるというわけです。
※AWSの料金体系については最低限の理解しか出来ておらず、もしかするともっと節約の余地があるのかもしれません。もしご存知でしたら教えてくださいませ。

②設定が簡単
予め設定してくれている箇所があるので、初心者にも優しいと感じました。
特に固定IPのところです。
AWSのEC2インスタンスはデフォルトで固定IP(Elastic IP)が割り当てられていません。したがって、インターネットから安定的にアクセスするためには、Elastic IPを割り当てる必要があります。このプロセスには、Elastic IPの割り当てと、それをEC2インスタンスに関連付けるステップが含まれます。
一方XserverVPSは予め固定IPが割り振られているので、追加設定が必要ありません。
細かいところでいうと、ドメインの紐づけ、SSH Keyの設定方法なども楽だなと感じました。

デメリット
初心者に優しい一方で、カスタマイズ性が低い、柔軟性が低いところも気になります。
例えば8GBプランの場合、SSDはデフォルト100GB。オプションで+200GB出来ますが、一度オプションを付けてしまうと後で変更することは出来ません。
セットアップは簡単ですが、後々何かを変更したくなったときに思い通りにならないもどかしさはありそうです。

今後の活用

拡張性が低いというデメリットはありますが、コストパフォーマンスとしては申し分なく使えるものになっており、これから商用環境としても積極的に考えていきたいと思えるサービスでした。

今後、AWS、さくらのVPS、XserverVPSなどと比較した記事を書いてみようかな〜と思っています。また、同じサービスでもスペックを違えてパフォーマンステストを実施し、その比較などを行ってみたいのですが、どのようなテストを行えばよいか検討中です。

もし実施してほしい内容やご意見などありましたら、XのDMHPのお問い合わせフォームで教えてください!

まとめ

この記事を通して、私がXserverVPSへの移行を決断した経緯と、実際に使用してみた感想を共有しました。
野口さんとの対談がきっかけで、従来のAWSからXserverVPSへの切り替えは、私にとって新たな発見となりました!コストパフォーマンスの高さと設定の簡単さは、特に注目すべきポイントですね。

一方で、カスタマイズ性と柔軟性の低さは今後の課題として残りますが、これらはXserverVPSの利用範囲を考慮する上で重要な要素です。

この記事があなたのVPS選択に少しでも役立てば幸いです。皆さんの体験や意見もぜひ共有してください!


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